XORをAcrobatと併用すれば完璧に

XORは二つのPDFをビジュアル的に比較して、差異を100%見つけ出すアプリです。

商用ドキュメントの制作過程で「意図や指示が正しく反映されているか?」はもちろん「余計な変更がなされていないか?」を確かめるために新旧PDFの比較は必要不可欠なので、工数削減のためにもいいアプリを活用したいところです。

XORの理想的な使い方はAdobe Acrobat DCとの併用でしょう。

Adobe Acrobat のアイコン

何度か書いている通り、PDFの品質確保で最も頼れる既存製品はProof Checker PROです。以前からPDF解析による比較精度の高さには定評があったものの、昨年発売されたバージョン5でビットマップ比較モードが追加され、より完璧なデジタル校正ソフトウェア(PDF比較)となりました。

とはいえ、1ライセンス100万円超のこのハイエンドソフトウェアを導入できるのは大きな組織のみ。その他の人たちにとってPDF比較の手段といえばAcrobatにの比較機能になるでしょう。

ただし、PDFを解析して比較するAcrobatではときおり差異の見過ごしが起こります。

そこでXORを併用して補わせるのがいいでしょう。PDFをヴィジュアル的に比較するXORはAcrobatのように「どのように変わったか?」は判断できない替わりに「どこが変わったか?」は確実に検出します。まったく変更されていないページを洗い出すのも簡単です。

各アプリを比較するとこの通り。

解析比較 ヴィジュアル比較
Proof Checker PRO
Acrobat
XOR

AcrobatにはPDFページを画像化して比較するモードがなく、XORにはPDFのデータ構造を解析して比較するモードがありません。

よってこの両者を併用することで、なんとかProof Checker PROに近いところまでキャッチアップできるのではないかと

30日の使用期間があるので、まずはお試しください。

Windows版は追ってリリース予定です。

Mac制作が絶対的に優位な点

かつてDTPといえばMacの独壇場だったけど、15年くらい前にWindows版のAdobe Creative Suiteが登場したことでWindows制作派も増えたかと。

でもドキュメント制作にはいまだにMacの方が断然適していると思います。その理由の一つが「スピーチ」の存在です。テキストを選択してマウスの右クリックで表示されるメニューから呼び出すと、選択中のテキストを読み上げてくれるOSの標準機能です。iOSにも搭載されているのでiPhoneやiPadでも利用できます。

macOSのスピーチ機能

もちろん固有名詞を始め、読み間違いは多いのだけど、それでも「てにをは」や、誤字脱字のチェックには多大な効果を発揮します。

例えば文中に「たけのこご飯」が「たけこのご飯」と書かれていても目視だとスルーしがちだけど、読み上げさせて耳で聞けば簡単に間違いを発見できます。

他にも、コピペでテキストを編集すると「をを、」や「はは、」が紛れ込んだりしがちですよね。これも読み上げさせればあっさり発見できます。ひょっとしてWindowsでもサードパーティ製の何かをインストールすれば同様のことができるようになるかもしれないけど、Windowsは万事がそんな感じ。ちょっと気の利いたことをやるにはカスタマイズが必要なのですよね。ITに疎い人には難しいかもしれません。

ちなみに「スピーチ」は何もしなくても最初から使えるようになっています。読み上げ速度は設定で変更できるけど。

よって、文章を書く機会が多い人なら、この「スピーチ」機能のためだけだとしてもMacを選ぶべきでしょう。

Google広告

XORを広く周知させたいけど私も職人タイプの人間なので営業は不得手です。そこでGoogleに広告を出すことにしました。

XORのGoogle広告
作成したXORのGoogle広告

というのも最近こちらのキャンペーンコードのメールを受け取っていたのを思い出したので。

Googel広告のクーポン
Googel広告のキャンペーン

7,500円だと1日あたりの最低設定額の193円とするなら1ヶ月ちょっと。でも、日額が設定できるということは、多く払わないと露出度が上がらないってことか。

それにGoogle広告の仕組みからして、自身が設定した関連キーワードを誰かが検索してくれないことには表示されないのではないかと。まあ、あまり期待できないかな。

それでもせっかくのキャンペーンだから使うべきだろうし、ささやかでも何か反応があってくれると嬉しいなぁ。

それと、反応がなければサービスの自動更新は忘れずにオフにしないと。

テクニカルコミュニケーションシンポジウム2019

正直なところXORの販促活動には苦労しています。何しろ私の得意分野ではないので。よくある話ですよね。職人タイプの人は営業が苦手という。でも、私が制作者だったからこそ、XORのアイディアを思いついたのだけど。

で、一応、関連がありそうなWebサイトに手当たり次第にコンタクトを取って試用をお願いしているものの、反応は

よって一発でニュースリリースできるドキュメンテーションの業界団体みたいなものがあればいいのだけど、毎年2月にPAGE展を開催しているJAGAT(公益社団法人日本印刷技術協会)は、私のような個人は相手にしてくれないようで。

もう一つ、取扱説明書などの分野でお馴染みのTC協会(一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会)は個別の製品の宣伝活動には与しない方針とのこと。

JAGAT(一般財団法人テクニカルコミュニケータ協会)のロゴ

それでも8月27日(火)と28日(水)にはテクニカルコミュニケーションシンポジウム2019というイベントがあるので、そこでは何らかの活動ができるかな。8月末ならWindows版もリリース済みなはず。これ、申し込んでみようかと思います。受け付けてもらえるかは解らないけど。

でも、4ヶ月も先だし、もう少し早く満足に売り上がる体制を作りたいところです。

XORの良くない使い方

XORは修正された新旧PDFの差を見つけるアプリ。簡単に言うと「間違い探しアプリ」です。でも、娯楽としての間違い探しにはには使わない方がいいと思います。ONE PIECEの単行本にもときどき読者投稿の間違い探しイラストが載ったりしますよね。

例えばこちらの2枚の写真。どこかに違いがあります。

アカホシカニダマシの写真2

アカホシカニダマシの写真1

一見して同じに見える画像の違いを探すのは大変です。でも、だからこそ探している間は脳が活性化するわけです。

ただし、二つの写真をPDFにしてXORにかけるとこうなります(クリックで拡大表示)。

アカホシカニダマシの写真3

よく見ると青い点が見つかります。つまり、間違い探しにXORを使うと、せっかくの脳トレの機会が無駄になり、達成感も得られずつまらなくなってしまいます。