サーモ表示

XOR for Mac Version 2.1では新機能として「不変ページの自動検出」と「サーモ表示」を搭載したものの、当初の予定では自動検出のみを盛り込む方向で進めていました。それだけで大きな進歩になるはずだと。

XOR for Mac Version 2.1のサーモ表示
サーモ表示。このバージョンに追加する予定ではなかったのですが…

ただし、いざ不変ページの自動検出を作り込み、さまざまなテストデータを試したところ、同じページなのに「Unchanged」になったりならなかったりという事象が見られました。もちろんアルゴリズムは同じなので不可解な話です。

具体的には、テスト用にとあるPDFのペアから最後のページだけを削除したバージョンを作って試したところ、全ページが揃ったPDFとでは「Unchanged」になるページの組み合わせが食い違う点に気づきました。

調べてみたところ、原因はページを削除して保存した際にPDFのデータ構造が微妙に変わることでした。そう、PDFは見た目が同じでもデータ構造が違っているケースがよくあります。それがXORでレンダリングする際に数ドット程度の微妙な差異を生み出していたわけです。不変ページの自動検出機能は当然ながら1ドットでも違いが見つかれば差異があると見なします。

ちなみにPDFのデータ構造を解析して比較するタイプのPDF比較アプリが差異の後検出や検出漏れを起こすのも、PDFの保存状態との相性が理由だったりします。そのせいでアルゴリズムに要素のペアリングを誤認識させたり、チェックをすり抜けてしまうという。

で、数ドットの微妙な差異をXORで吸収できればよかったのだけど、あらゆるケースを想定するのは不可能なので諦めて、代わりにユーザが微妙な差異を見つけやすくするべく急遽サーモ表示を追加しました。

不変ページの自動検出

DTPでは無用な変更はしないのが鉄則。とはいえ人間がやることなので意図しない変更は紛れ込むものです。例えばInDesign利用時、無意識に⌘V(WindowsならCtrl+V)を押そうものなら、無用なテキストボックスが貼られたりします。そこでXORのようなPDF比較アプリが必要とされるわけです。

ただし、これまでのXORはユーザが差分箇所を見つける手助けをするだけだったため、一見差異がなさそうに見える場合でも本当にそうなのかユーザ自身で確認が必要でした。

でも、本当に差異がないかをXOR上で確かめる作業には意外と時間がかかるものです。そこで差異がないページの自動検出機能を搭載しました。

XOR for Mac Version 2.1の不変ページの自動検出

これにより差異の有無が一瞬で把握できるようになりました。つまり時短によるコスト削減効果が見込めます。

なお、一見差異がなさそうに見えても「Unchanged」が付いていない場合はどこかに差異が発生しています。

XOR for Mac Version 2.1をリリースしました

XOR for Mac Version 2.1をリリースしました。既存ユーザは無料でアップグレードでき、新規ユーザは1ヶ月間無料でお使いいただけます。

今回追加された新機能は「不変ページの自動検出」と「サーモ表示」です。

不変ページの自動検出

まず、修正前と後のPDFで変更がなかったページはこのように表示されます。

XOR for Mac Version 2.1の不変ページの自動検出
差異がない場合、ページ全体が暗くなり、中央に白字で「Unchanged」のラベルが表示されます。サムネイルにも「Unchange」が付いています

ちなみに差異がある場合はこのとおり。

XOR for Mac Version 2.1のふたご表示(差異がある場合)
差異がある場合の「ふたご表示」

これにより制作者は差異の有無を一瞬で把握でき、「DTPの過程で不要な変更が紛れ込んでいないか?」の確認作業が要らなくなります。

サーモ表示

もう一つの新機能は「サーモ表示」です。差分箇所だけを赤で表示します。「透かし表示」の状態でスペースキーを押すとサーモ表示に切り替わります。

XOR for Mac Version 2.1のサーモ表示
透かし表示よりも差分を把握しやすくなりました

なお、これらの機能は有意義なのでWindows版にも追って搭載する予定です。

ちなみにこの二つの追加機能はユーザ様からのリクエストがきっかけで搭載しました。搭載して欲しい機能案があればリクエストをお寄せください。感想も大歓迎です。

XORはセブンコーヒー18杯分

さまざまな商品の値段が上がっている中、セブンコーヒーの値上げが発表されました。7月4日以降、レギュラーサイズが100円から110円に上がるそうで。

セブンコーヒー(R)

他方、XORのサブスクリプション費は月額2,000円のまま据え置きです。これまで「XORのサブスク費用はコンビニコーヒー20杯分」と言ってきたけど、この先は18杯分ってことになるわけだ。

そう聞くと何だか値打ちが下がったような気がしないでもないけど、「プロ用のPDF比較アプリが月々コンビニコーヒー18杯分の費用で使える」と言い換えればお得感が増すのではないでしょうか。

日本経済大反攻作戦

動画『日経済大反攻作戦』を公開しました。

内容は、日本では30年間も所得が上がらなかってことへの打開策の提案。今の経済状況と、個人事業主の立場から雇う側と雇われる側の双方を俯瞰して見て導き出した結論です。

しかも消費減税や財政出動といった政治的にハードルが高い手段ではありません。

トータル17分40秒間、1.5倍速で再生すれば12分弱です。ぜひ一度ご視聴下さい。

XOR

リアルタイムPDF比較ビューワ

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