XORの有効な使い方

XOR for WindowsMicrosoft Storeでリリースしたので、改めてXORの有効な使い方を紹介します。

DTPが完了し、修正前と後のPDFが揃ったら以下の手順に倣ってください。

  1. XORですべての差分に囲みを付ける
  2. DTP原稿の修正指示の箇所がすべて変更されているかを確認。されていなければ修正漏れの疑いあり
  3. DTP原稿の修正箇所以外の変更箇所がないかを確認。見つかれば不要な変更の疑いあり
  4. DTP原稿の修正指示がすべて正しく修正されているかを確認

この手順をルーティーンにすることで、いきなりDTP原稿とPDFを見比べて確認する方法よりも品質を確保しやすくなり、かつ作業時間を短縮できます。特に3.の工程が重要です。

例えるなら、ジグソーパズルを組み立てる前に、端っこのピースどうしや色合いの似たピースごとに分類しておくような話かと。あるいは料理もそうですね。下準備の有無がメインの作業の効率や出来栄えに大きく影響するという。

App icon of the XOR

PDFヴィジュアル比較へのこだわり

XORは二つのPDFをヴィジュアル的に比較します。解析比較ではどうしても比較漏れが起きたり、処理が重くなってアプリが異常終了しがちなので。

もちろんPDFのヴィジュアル的な比較は普遍的なニーズなので既存製品がいくつもあります。でも、それらは皆、二つのPDFを与えると、全ページ分の比較結果のビットマップファイルがバッチ処理で生成される感じです。ビットマップファイルは、例えばこんな感じの。

Proof Checker PROによるビットマップ比較結果
ビットマップ比較の結果。Proof Checker PROのサイトから拝借

でも、私がやりたかったのはこれではなかったのですよ。そう、私が理想とするヴィジュアル比較は「対になるページをいつでも比較できて、いつでも並べた状態に戻せる」というものでした。バッチ処理でファイルを吐き出すのではなくインタラクティブ(対話型)のアプリです。画像ファイルこの方が断然効率的かつ便利だと思うので。

というのも、バッチ処理でビットマップファイルを生成してくれても、元のPDFと見比べる工程が発生します。しかも新旧両方のPDFと見比べるのは結構大変です。つまるところ不効率です。

よって試行錯誤の末、現在のXORの仕様に落ち着きました。

インタラクティブアプリの使い勝手の良さは実際に試せば分かっていただけると思います。30日間の無料使用期間があるので手頃なMacをお持ちでしたら是非お試しください。

顧客サービスにもXORを

私が昨年春まで勤めていた都内のドキュメント制作会社の部署では、あるクライアントの取説を改版する際にAcrobatを使ってPDF上の変更箇所をコメント機能の四角形で囲んで提出していました。

これってそこそこ面倒な作業だし、それなりに人件費もかかっていたものの制作費としては請求できず、顧客サービスの一環で始めたものが慣習化してやめるにやめられなくなったそうで。

でも、一通り修正が完了したことを確かめてから、コメントの四角形を付けるのは二度手間ですよね。

さしあたXORを使えば、この工程は付加的な作業ではなく通常の確認作業の作業として済ませられます。

XORの導入後は、変更箇所に一通り四角形をつけてから確認作業に入るという順番になるので、確認結果がOKだと判断できたときには、すべての変更箇所に四角形が付加されています。

Result of comparison by xor
XORで変更箇所に囲みを付けてPDFに書き出した時のイメージ

テレワークにも有利です

テレワークという働き方がにわかに流行ってきていますよね。ドキュメント業界でも増えていくでしょう。何しろ女性が多い業界だから出産子育てとかで。あるいは女性に限らず40代50代ともなると親の介護が始まる人もおられましょう。

さて、テレワークで必要になるのがインターネット、PC、そしてアプリ。プリンタもあるといいかな。

アプリは編集者ならAdobe Acrobat DC PRO、イラストレーターやDTPオペレーターならAdobe Creative Cloudが必須だと思います。Adobe製品は1ライセンスを2台までで使えるので、会社で契約したアプリを自宅で使うのも可能かと。

よって問題はPDF比較アプリをどうするか。もちろん自分の仕事に絶対的な自信があれば不要だし、Acrobatで十分と思うなら何も要りません。でも他のアプリを使いたいなら考えものです。その多くは会社で購入し、会社で使うのが前提の契約のものが多いだろうから。

ちなみにXORは同じApple IDなら会社でも自宅でも使えるし、サブスクリプションなので不要になれば解約できます。

XOR appicon_128

なぜXORでコストカットできるの?

XORを使うとなぜドキュメント制作のコストカットに繋がるのか疑問に思われている人も少なからずいると思うので、論理的に説明します。

通常、DTPでPDFが出来上がったら指示原稿と照らし合わせて確認することになります。その際、原稿の修正指示の箇所だけを確認すればいいわけではなく、どこかに悪影響が出ていないかも確かめなければなりません。

例えば単純なテキストの置き換えであっても修正前後で文字数が違えば周辺の要素の位置や大きさの調整がなされたかもしれません。Webとは違ってPDF制作ではページのサイズが決まっているためです。

もっと細かいことを言うと、IllustratorやInDesignで作業中に無意識に⌘+V(WindowsならCtrl+V)のキー操作をして、どこかに無用なテキストボックスが配置されるようなケースも考えららます。しかも作業者は意図していないので気づかないという。

よって「修正指示以外の余計な修正を見つけられるか」が品質確保の鍵とも言えます。とはいえ、なんの手がかりもなく漠然と見渡すのは大変です。熟練した編集者や校正者なら勘を働かせてそれらを的確に見つけられるかもしれないけど、経験が浅い人などには難しいかと。

そこでXORが効果を発揮します。指示原稿と照らし合わせる前にXORを使ってすべての変更箇所を特定しておけば、そこを手がかりにして確認するだけで良くなります。逆に、修正されていないページを洗い出してそれ以外を確認するというアプローチもありです。

そうしてドキュメント全体を見渡すのではなく、変更箇所だけを確認対象にすることで所要時間を短縮できるので、コストカットに繋がります。