2月1日(土)放送の『教えて!NEWSライブ正義のミカタ』にて藤井聡氏が「選択的夫婦別姓は、強制的親子別姓制度だ」と息巻いておられました。なんとも苦しい理屈に聞こえます。私の意見は「親子別姓だと何が拙いの?」だから。
例外なく夫婦同姓であるべきと主張するなら以下の二つに正面から回答していただきたいものです。
- 結婚を機に相手側の姓に変わった息子や娘は、もはや自分の家族ではなくなるのか?
- 国際結婚や事実婚で夫婦別性の場合、父母と姓が違う子供は家族の一員ではないのか?
つまるところ選択的夫婦別姓が導入されても夫婦同姓が良いという価値観の人たち今までの慣習通り同姓を選べば良いだけのこと。別姓を選べるようになっても大多数の新たな夫婦は同姓を選びぶだろうし。
夫婦別性なら子供は父母どちらかとは別性になるけど、それは別性の決断とともに当事者が考えれば良い話であって、当事者が意に介さない問題に対して別姓反対派がわざわざ懸念して法改正を回避しようとするのはナンセンス。
「通称利用の拡大で事足りる」という意見もあるけど、通称なんて日本のローカルルールが外国では通用するわけがなかろうと。本名が変わるのだから選択的夫婦別姓とは似て非なる案です。
よって、もし通称を使うなら、旧姓を通称として試用するのではなく、配偶者側の姓を通称として名乗る方が合理的です。例えば父親が佐藤さんで母親が鈴木さんの間に生まれた佐藤くんにまつわる学校手続きの場合、本名が鈴木であっても通称の佐藤を使えるような。
また、「夫婦別性は戸籍制度を壊す策略だ」なんて陰謀論もあるけど、そんなアホな。むしろ事実婚の夫婦が婚姻届を出して法的にも一つの世帯を形成できるのだから、戸籍制度を強化するというもの。
結局、夫婦別性論者は心の繋がりや血縁よりも苗字の一致にオカルト的な価値を見出している変な人たちでしょう。
それでも高市早苗議員を筆頭に、本件で党議拘束がかかれば離党も厭わないと表明する国会議員もおられるけど、どうぞどうぞ。そうやって自民党が割れて政界再編ともなれば、政治がいくらかダイナミックに動くようになるので。
まあ、自民党内にも賛成派は多く、外堀は埋まっているので選択的夫婦別姓の導入は時間の問題でしょう。