画面を二つのアプリでシェア

先日、印刷物の制作者がテレワーク環境を新調するのであればデュアルディスプレイ構成がいいと書いたものの、そうそう新しい何かを買い足せない状況もありましょう。私の環境もMacBook Airと32インチ外付けモニタで、もう一台モニタを買うのは躊躇われます。

そこで32インチモニタを二つのアプリで半分ずつ使う方法を調べてみました。不覚ながら今まで知らなかったもので。

Windowsだと「Snap」という機能が備わっていますね。ウインドウの上部をクリックしたまま画面の左右どちらかの端にドロップすると、アプリのウインドウが半分のサイズで表示されます。

WindowsでSnapを使った状態
WindowsでSnapを使った状態。ただしAdobe Acrobatは半分の画面での利用には向いていないようです。半画面には収まらないダイアログが出ることもあるので…

Macの場合、Split Viewを使うことになります。ウインドウ左上の緑色ボタンを長押しすると、全画面・左半分・右半分から表示状態を選べます。

でも、二つのアプリで画面を分け合うのは窮屈なので、やはりデュアルディスプレイの方が作業効率が良さそうです。

テレワーク制作向けお勧めPC

日本全国で緊急事態制限が解除され、通勤を再開した会社もあれば、テレワーク体制を維持する会社もあるのでしょう。

ただし、新型コロナウイルスが再拡大すればまた外出自粛が求められるし、秋冬には第二波の到来が確実視されているので、テレワークの可否や生産性の良し悪しが同業他社との競争力に関わってくるかもしれません。

そこで印刷物の製作者向けPCを紹介します。

なお、この機種は実はベアボーンモデルで、メモリーとSSDを別途用意して装着する必要があります。言い換えれば、それぞれ好きな容量のものを自分で追加できるわけです。

Mini PC PN60-BB5087MH

Windows機なら私のお勧めはASUS Mini PC PN6D(税別54,364円)です。

サイズはこの通りとてもコンパクト。

ASUS PN60-BB5087MH

そして背面にはHDMIポートが二つあるのでデュアルディスプレイ構成が簡単に構築できます。

ASUS PN60-BB5087MHの背面

テレワーク制作のネックの一つが校正紙の扱い。会社にいるときのようにプリントアウトして赤入れした原稿を他者に渡すことが簡単ではないので、校正紙はPDFに置き換える必要があります。

そのため制作業務においてはデュアルディスプレイが理想です。片方に原稿類を表示して、もう片方でDTPや校正作業を行えば効率が良くなります。

満員電車ゼロ案

いよいよ今夜にも関東一都三県と北海道の緊急事態宣言解除が発表される見込みですが、また毎日の通勤が再開されることに憂鬱な思いを抱いている人もおられるのではないかと。

そんな折、堀江貴文さんが東京都知事選に出馬しそうですね。青島・ノックの時代ではないし、都民には高齢者も多いので当選するとは思っていないだろうけど、彼にとってはこれを機に自身の主張ができれば勝ちですからね。社会の変革を訴えつつ本も売れるので。

東京改造計画 堀江貴文著
2020年5月30日発売予定

さて、まだ告示前ながら漏れ伝わってくる堀江氏の公約の一つが「満員電車をなくす」というもの。朝のラッシュアワーの乗車料金を上げるだけで不要普及の人が乗らなくなると。これ、大賛成です。小池都知事らが言っていた二階建て電車とかとは違って十分実現可能だし。神奈川県民の私に投票権はないのだけど、面白そうなので具体的に考えてみました。


例えば、小田急線の新百合ヶ丘駅→新宿駅の通常料金はPASMOやSUICAで支払えば片道314円です。

これを新宿駅が最も混む7:30〜9:00の間に自動改札を抜けようとすると+314円が請求されるようにします。定期券の場合も同様です。チャージ残高が不足なら清算が必要になります。そう、混雑時間帯は料金2倍という仮定です。

月に20日出勤なら+6,280円。同区間の定期券代は1ヶ月11,030円なので会社の負担は6割増しになります。


という感じでしょうでしょうか?

結果、全社員が9時始業だと交通費が嵩むので時差出勤やテレワークを推奨する会社も増えるでしょう。つまるところオフィスワーカーが9時に始業する意味なんて「朝イチで電話してくる取引先やお客さんがいるかも」ぐらいのものだし、テレワークならそういったことは関係なくなります。

よって小池都知事が再選しても、この電車のダイナミック・プライシングはぜひ採用してもらいたいものです。我々神奈川県民にも恩恵があるし。

重ねた状態で書き出せる?

XORに対してよくある問い合わせが「比較する二つのPDFを重ねた状態をプリントアウトできるか?」というもの。残念ながら「No」です。XORでプリントアウトを実行すると比較する二つのPDFが並んだ状態で出力されます。

私には重ねた状態のプリントアウトが必要な状況が想像できなかったのですが、訊くとどうやら「比較結果をプリントアウトし、PCがない環境で検証」という使い方を想定しておられるようです。会社でプリントアウトしたら自宅に持ち帰って確認する感じでしょうか。なるほど、そういう事情もあるのですね。

ただし、私としてはもっとXORならではの使い方をお勧めさせていただきたく思います。こちらの動画をご覧ください。

つまりプリントアウトしてから検証するのではなく、「透かし表示」と「アオリ表示」ですべての差異を洗い出してから、プリントアウトもしくはPDFに書き出して、DTP原稿と照らし合わせて検証するという使い方です。

実際、写真の微妙な色味の違いなどはプリントアウトの検証では見つけづらいはずですが、アオリ表示なら簡単に見つけられます。

例えばこちらは二つのPDFの写真部分を重ねて「透かし表示」させたものです。

XORの透かし表示の結果

カラーのプリントアウトなら右上に「エスカ(Esca)」と引き出し線が追加されたことが判別できるでしょう。でも、「アオリ表示」に切り替えるとこの通り。

XORのアオリ表示

「エスカ(Esca)」以外にも写真の明るさが全体的に変わっていることが見て取れます。この変化は「透かし表示」のプリントアウトでは判らないでしょう。

それに校正紙をいちいちプリントアウトするのもどうかと。緊急事態宣言解除後の新しい生活様式でも引き続きテレワークが推奨されるものの、テレワークでは校正紙のプリントアウトもままならないので、校正にも新しい様式が必要です。

よってXORを使ってペーパーレス校正に臨むのがいいと思います。

印刷ジャーナル2020年5月15日号「働き方改革」特集

先週末、印刷ジャーナル2020年5月15日号が発行され、手元には月曜日に届きました。

1面の記事によると、やはり中小印刷会社の経営に新型コロナウイルスの拡大が大きく影を落としているとのこと。解ってはいたけど文字にされると些かインパクトがあります。

卒業式・入学式、企業の総会の中止に伴うパンフレットやカタログおよびチケット等の販促物、百貨店・スーパーなど小売におけるチラシ自粛の動きなど、印刷物の受注は大幅減が見込まれ…

また、ビーブレイクシステムが4月22日〜24日に行なった調査の結果では、テレワークが自社において推奨されたと答えた割合が40%、されなかったが55%だそうです。ただし、調査は印刷業界に限ったものではなく、IT業では77%が「推奨された」と答えています。印刷会社、制作会社の数字は解らないけど「されなかった」の方が多かったかもしれません。

さて、この号の特集は「働き方改革」で、XORも紹介していただきました。XORの記事はこちらになります。特集のロゴ下に約半ページもスペースを割いてくださり感謝です。クリックで拡大できるけどスキャンデータは読みづらいので、このblog記事の最後にテキスト全文を載せておきます。

印刷ジャーナル2020年5月15日号の『XOR』の紹介記事
印刷ジャーナル2020年5月15日号の『XOR』の紹介記事

そして広告も掲載していただきました。色やアニメーション効果が使えないのが残念ですが

印刷ジャーナル2020年5月15日号の『XOR』の広告
印刷ジャーナル2020年5月15日号の『XOR』の広告

この号の特集ページでは他にも、富士フィルムのWebポータルシステム「XMF Remote」やSCREEN GPジャパンのコミュニケーションツール「EQUIOS Online」といったオンライン校正システムが紹介されており、とても面白い内容となっています。なるほど大手ともなるとクライアントも巻き込んで先進的なソリューションを展開しているのですね。私も現役制作者であればぜひ使ってみたかったところです。ちなみに私が一昨年まで所属していた都内の制作会社では、そんなに進んだものは見かけませんでした。私が手掛けた制作物は、もっと手作り感が強かったのですよね。

そう、XORは大人数で使うオンラインシステムではなく、もっとパーソナルなPCアプリ。「システムを導入するほどでもないけど、品質保証やコストカットには注力したい」という小規模な印刷会社、制作会社、個人の制作者などに、校正支援の手段として使っていただくことを想定しています。

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