ライバルは多い方がいい

私は「ライバルは多い方がいい」と考えています。それはアプリ市場においても。

特定分野のユーザを独占できれば素晴らしいけど、そこそこ規模のある市場では不可能だし。

もちろん他社製品のターゲットや利用目的、課題解決へのアプローチなどが自身のアプリとぴったり重なれば拙いけど、幾分違いも見て取れるなら、それらはライバルでもあると同時に共闘者でもあります。

例えば私のアプリが「A社のニーズには合うがB社には合わない」とう状況で、他社のアプリが「B社のニーズには合うがA社には合わない」なら、ちょうど補完しあえるわけだから。

幸いPDF比較アプリという分野では、XORは他とは少し毛色が違っているので、各社のアプリとも共存共栄できていくのではないかと。

Windows版がないことには

XOR Version 1.1のプレスリリースを出してしばらく経ったものの大きな反響はまだ得られていません。無理もないけど。

PDF比較アプリであるXORのターゲットは商用ドキュメンテーション分野。もっと絞るとメインは以下になろうかと。

  • 取扱説明書の制作を請け負う制作会社、もしくは個人事業主
  • 取扱説明書の制作を発注する製造業企業
  • 自社製品の取扱説明書を内製する製造業企業

この中でMacを使っていそうなのは個人事業主ぐらいかと。何しろ私が昨年まで在籍した都内の大手制作会社や以前在籍した横浜の大手制作会社もWindowsが圧倒的だったし。ましてや製造業企業ともなるとほぼ例外なくWindowsでしょう。

よってWindows版を先に出せばよかったのだけど、Mac版を先行開発した方がアプリの仕様を固めやすかったもので。Macの方がGUIがこなれている上、PDF関連のAPIも標準開発環境に含まれているし。

よって周知や売り上げの面ではもうしばらく我慢の時期が続きそうです。

コストって何だ?

XORがサブスクリプション方式なこともあってコストについて考えていた際、ふと思い出しました。私が昨年春まで勤めていた都内の某制作会社では、Windows PCと15インチモニタ2台が標準的な作業環境だったことを。

これって残念ですよね。そもそもWindows PCがデザインやドキュメント制作には不利だという点を除いても、15インチモニタ2台は24インチモニタ1台にも劣るので。今どき15インチなんて見かけないから、かなり昔導入したのをそのまま使っていたのでしょう。

でも、ことDTPにおいては画面の大きさで制作効率が大きく変わってきます。15インチだと物理的に狭い上に解像度も低いのでスクロールやマウス操作が頻繁に発生するためです。DTPはラップトップが不利な数少ない分野の一つですね。

CPUはあまりパワフルでなくてもいいけど大画面モニタは必須。制作効率の向上やミスの防止、紙やコピー機の利用代金節約のためにも有効なので。よって在任中に購入申請を出したけど、あえなく却下されました。もはや24インチモニタは1〜2万円。しかも何年も使えるのに。よほどその部署の収支状況が悪かったのか、それともコストに対する考え方が近視眼的なのか。

いますよね。「もったいない」と言って10年以上前の消費電力が大きい家電をいつまでも使い続けているような人が。その時の責任者もそうだったのかも。目先の出費を抑えることしか考えないという。

とはいえ、それって更にその上の立場の人の責任か。「必要な投資なら惜しむな」と言っていないのだろうから。その結果、効率の悪い作業が続いて人件費が余計にかかっていることには気づかないという。

プレスリリース

XOR Version 1.1を無事リリースできたので、昨日、PR TIMESのサービスを使ってプレスリリースを関連がありそうなメディア各社宛に配信させていただきました。

press-release-of-xor-1.1

製品を公式にリリースした際に一般的な作法に則ったわけですが、どれほどの効果があるかはわかりません。各メディアが面白そうだと思って取り上げてくれたら波及効果、宣伝効果が得られると思うけど、何しろ無名の人物による無名の製品なわけだから。当然、メディアは各社ともお忙しいのだろうし、下手すると埋没してそれっきりにならないとも限りません。

とはいえ文中に書き添えた以下の文言にはそれなりの訴求力があるのではないかと。

ドキュメント制作において、 気づけたはずの単純なミスを見逃したばかりに「クライアントからクレームを受け、 制作費の値引きを強いられた」「夜間や休日の緊急対応を余儀なくされた」「刷り直しやシール貼りの追加コストが発生した」という苦い経験をお持ちの制作者は多いのではないでしょうか。

あるいはミスの後では「どこかにまだ見逃しがあるかも…」という思いから以前よりも校正の作業時間が長くなるケースも考えられます。 どれだけ入念に見比べても安心できないのもストレスです。

そこで校正の最初にXORを使って「変更された箇所」や「まったく変わっていないページ」を洗い出して確認対象を限定すれば、 作業時間が短縮されコストカットできます。

加えて「見落としがない」という確信や安心感も得られます。

この文言が印刷業、ドキュメント制作業の従事者に向けたメディアの発信者の目に止まってくれたなら、読者に向けた有益な情報と思っていただけるのではないかと。ちょうどAdobeが旧バージョンを利用不可にしたところなので、古いInDesignデータの再現性を検証する需要は増えてくでしょう。

まあ、今はまだリリースを流したばかり。どこかのメディアで紹介していただけたら、それを読んだ読者が関心を持ち…、という段階を待つ必要があります。

何らかの成果を期待しつつ、もうしばらく様子を見ることにします。

新機能がつきました!

XOR Version 1.1をリリースしました。変更箇所は以下の通りです。

  • 囲みの機能を追加
  • マスクの機能を追加
  • 細かい不具合を調整

囲みは「見つけた変更箇所をマーキングする機能」です。

マスクは逆に「変更がなかった箇所を覆い隠す機能」です。

なお、囲みとマスクはPDFを並べて表示した状態に戻したり、書き出したPDFやプリントアウトにも反映されます。

と、テキストで説明されても想像できないかもしれないので、こちらの動画をご覧ください。