XORの販売パートナーを募集します

XORに対して二番目に多い問い合わせが支払い方法関連。具体的には「請求書ベースで支払えないか?」です。クレジットカード払いによるサブスクリプションに慣れていない企業が多いのでしょう。

とはいえMac App StoreおよびMicrosoft Storeがサポートしている方法以外、対応しようがないのですが、再販ビジネスは禁止されていません。

そこで販売パートナーを募集したいと思っています。クライアント企業のサブスクリプション契約を代行して、半年払いや年払いの請求書を発行するような。

その場合、2,000円(税込)/月のところを2,400円といった具合に請求すると。まあ、付加価値分をいくら載せるかは自由なので、例えば10%として100件を代行すれば年間240,000円が売り上がります。

セールスパーソン

ちなみにXORへの問い合わせでこれまでに最も多かったのが「透かし表示をPDF出力できるようにならないか?」というもの。つまり、校正提出時の添付する「修正を依頼された箇所以外はどこも余計に変えていません」という証明資料の作成機能です。

このニーズには先ごろリリースしたXOR for Mac Version 1.5で対応しました(Windows版は後日リリース予定)。

 

ユーザビリティの威力

私が以前とある申請審査業務に関わった際のエピソードを。

その業務は、企業や個人から申請された内容を審査マニュアルに沿って審査し、不備がなければ承認(より上位の審査に回す)、不備があれば申請者に不備内容をお知らせするというものでした。

運営体制は以下。

  • OP(オペレーター):審査担当
  • SV(スーパーバイザー):進行管理兼審査サポート
  • FW(フロアウォーカー):審査要件やシステム設計に関する相談役

大勢いるOPが並行して審査、不明点があればOPはSVに相談し、SVでも迷う場合はFWに判断を仰ぎ、FWでも判断がつかない法解釈などの懸案は外部の専門家に伺いを立てるという運用がなされていました。推測するに、どの申請審査業務も似た感じかと思います。

オペレータたち
同じ条件で集まったオペレータ達であっても個人差があるのだから…

ただし、いざ業務が始まってみるとOPがSVをひっきりなしに呼ぶことになりました。引き当てた申請の内容と審査マニュアルを突き合わせても可否の判断がつかないケースが多発したからです。SVは数人で何十人ものOPを担当するため、個々のSVにはかなりの負荷がかかっていました。

その様子を客観的に見て私が思ったのは「どうにも初動に失敗しているな」です。具体的にはプロジェクトの初期に以下のメンバーも加入させるべきだったと。

  • UXデザイナ
  • テクニカルライター

まず、企業や個人から内容が微妙な申請がなされることが多いのは、申請手引き書の記載や申請受付けWebサイトに起因するところが多かったはずです。申請者はITに慣れた人ばかりではないし、文章読解力もまちまちなのだから、できるだけ迷う要因を減らしてやらないと。

同様に、OPが参照する審査マニュアルも、できるだけ別解釈の余地がなく容易に把握できる内容にすべきです。例えば主語を明確にするだけでも読み手の印象はずいぶん変わります。そして、マニュアルは順次アップデートすると。口頭での周知ではなかなか定着しないし、オペレータ間の個人差も出てしまうので。

そうして、申請システムがユーザフレンドリーではなかったがために申請者を余計に迷わせ、審査マニュアルが平易ではなかったためにOPとSV、そしてFWの負荷が膨れ上がってしまっていました。

逆に言うと、有能なUXデザイナがシステム設計から参加し、同じく有能なテクニカルライターがすべての説明文を監修していれば、エンドユーザー(申請者)もOPも迷うことが少ないため、全体の工数やミスが無駄に膨らむことを防げたはずです。

折しも今は新型コロナ禍の正念場。関連の各種補助金・給付金制度は続いていたり、また新規に始まるかもしれないし、ワクチン接種の受付けや、その他の目的で公的なシステムがこれから作られるかもしれないので、できるだけうまくやってほしいものです。ITコンサル企業がUXデザイナやテクニカルライターを抱えるのもいいだろうし、フリーランスの人材を活用する手もあります。

どこも余計に変えてない証明に

XOR Version 1.5(Mac版)では透かし表示状態のPDFを書き出せるようになりました。

実はこの「透かし表示の書き出し」はこれまでで最もリクエストが多かった機能です。どうやら某大手印刷会社系列の制作では、校正提出の際に「修正を依頼した箇所以外はどこも変えていない」を証明する資料の添付が求められるらしいので。

もちろん制作では無用な変更は行わないのが鉄則だけど、DTPではちょっとした修正であっても周りの要素を移動したり並べ直すことも多く、意図しない不具合が紛れ込みがちです。そして意図していないために発見もされにくく、それが時には刷り直しなどの大ごとにも発展しかねません。

よって「どこも変わっていない」の証明は非常に重要です。これまで各制作者がどのような手段で応えていたのかは伺っていないものの、なるほどXORの透かし表示をPDF出力できれば簡単だし、それで事足りてしまうわけですね。XORの新機能としてリクエストしてくださったのもごもっともです。

本当はもっと早く実現したかったのだけど、懇意の開発者のスケジュールが開かず、この時期のリリースとなってしまいました。何事も理想通りとはいかないものです。

XOR for Mac Version 1.5をリリースしました

XOR for Mac Version 1.5をリリースしました。

新機能は「透かし表示の書き出し」。クライアントへの校正提出の際に「修正を依頼された箇所以外どこも変更していない」という証明に最適です。

使い方も簡単。わずかな操作で提出用PDFが書き出されます。

詳しくは下記の動画でご確認ください。

page2021の展望

印刷業会の国内最大のイベントがpage。毎年2月の第1週に池袋で開催されます。

page2021

でも、来年はさすがに中止になるかと。なにしろその頃はコロナ禍第三波のピークだろうから。

昨日の新規陽性者数は全国で2,388人、東京も534人と過去最高です。これから冬に突入するけどワクチンはまだ。他方で行動自粛の類はもう懲り懲りという空気感が社会に漂っているので減る要素がありません。もちろん陽性者の大半は無症状や軽症だとしても総数が増えれば重症者も増えます。

pageが開催される池袋サンシャインの文化会館展示ホールは天井が低く、狭く、換気性も悪いので、例年通りなら6万人超が来場するイベントの開催は絶望的でしょう。かといって入場制限をかけるとイベントの趣旨から外れそうです。延期も五輪・パラリンピックが早々にキャンセルされない限り、会場確保の面で難しいのではないかと。

というわけで、何も情報は得ていないものの、私はpage2021は中止になると見ています。

代わりにpage2021オンラインの方が拡充される可能性はあるかもしれません。