Product – ページ 35 – XOR for Mac & Windows:リアルタイムPDF比較ビューワ

Araxis Merge

Araxis Merge 2019のアイコン

Araxis Merge 2019というソフトウェアの存在を知りました。主な機能は以下の通りとのこと。

  • ファイルの比較とマージ
  • フォルダー比較と同期化
  • バイナリ ファイル比較
  • イメージ ファイル比較
  • レポート出力

どうやらPDFの比較もできるそうな。しかもWindows版だけではなくMac版もあるのですね。

そうなるとXORとも用途が重なる上に、XORよりも多機能です。しかもStandard Editionが27,000円と安価。これは強敵かも。

ということで早速評価版を申し込んで試してみました。もしPDFの比較機能がXORとそっくりだったらXORを勧めづらくなりかねないので。

でも、結果は取り越し苦労でした。XORとは目指すところが完全に違うようです。

Araxis Merge 2019に対する私の印象は「diffの技術を基に各種便利機能を実現したアプリ」です。とりわけテキストの比較に多大な効果を発揮してくれそうです。

Windows環境の優位点

私はMac派なのだけど、時折Windows環境が羨ましく思うこともあります。その理由の一つが互換性の維持。Macは新しいOSの投入とともに古いAPIをバッサリ切り捨てることがあるのでアプリが新OS上では動かなくなる可能性もあります。そう、Appleは互換性よりも革新が優先なのですよね。そして古いものは放置せずに捨てるという。

一方でWindowsは互換性が重要視されていますよね。それがビジネスシーンでWindowsが好まれる理由の一つなのでしょう。

さしあたりMicrosoftはWindows 10が最終バージョンと宣言しています。ということはこの先も大きなAPI変更はないのでしょう。つまり一旦完成させたアプリは、今後もずっと動作し続けるはずです。

Windows版がないことには

XOR Version 1.1のプレスリリースを出してしばらく経ったものの大きな反響はまだ得られていません。無理もないけど。

PDF比較アプリであるXORのターゲットは商用ドキュメンテーション分野。もっと絞るとメインは以下になろうかと。

  • 取扱説明書の制作を請け負う制作会社、もしくは個人事業主
  • 取扱説明書の制作を発注する製造業企業
  • 自社製品の取扱説明書を内製する製造業企業

この中でMacを使っていそうなのは個人事業主ぐらいかと。何しろ私が昨年まで在籍した都内の大手制作会社や以前在籍した横浜の大手制作会社もWindowsが圧倒的だったし。ましてや製造業企業ともなるとほぼ例外なくWindowsでしょう。

よってWindows版を先に出せばよかったのだけど、Mac版を先行開発した方がアプリの仕様を固めやすかったもので。Macの方がGUIがこなれている上、PDF関連のAPIも標準開発環境に含まれているし。

よって周知や売り上げの面ではもうしばらく我慢の時期が続きそうです。

Acrobatの難点

Adobe Acrobat DC PROはドキュメンテーション業界では必須アプリです。大変重宝しています。

Adobe Acrobat のアイコン

ただし手放しでありがたがっているわけではありません。というのも動作が重いのですよね

例えばmacOSにバンドルされているプレビュー.appはAcrobatよりもキビキビと動作します。でも、プレビュー.appの方は注釈機能の使い勝手などがAcrobatほど使い勝手がよくありません。テキストを選択したらコンテキストメニューから注釈化を選べればいいのですが。

PDFの閲覧だけならプレビュー.appだけど、それ以外の用途では重たいAcrobatに頼らざるを得ない状況が続いています。

Proof Checker PRO 5使ってます?

Proof Checker PROはドキュメンテーション業界において最も信頼が厚いデジタル校正ソフトウェアです。よって「Proof Checker PRO導入済み」は制作受注コンペにおいてキラーワードとして効力を持つことさえあります。

なお、昨年リリースされたProof Checker PRO 5では、以前から定評のある解析比較に加えてビットマップ比較の機能が追加されました。解析比較ではPDFのデータ内容と比較アルゴリズムの相性次第では比較漏れが起き兼ねないけど、ビットマップ比較ならPDF間の差異を100%検出してくれます。よって両方を併用することで以前よりも厳格な比較が可能になりました。

ただし、Version 4 → 5へのアップグレードには月額10,000円(税別)の年間保守契約が必要だったはず。よって余裕のない制作会社の中には1年間12万円の保守契約料を惜しんでVersion 4を使い続けているところもあるのではないかと。だとするとビットマップ比較を使えません。

ならば保守契約の代わりにXORを導入していただくのもいいのではないかと。使い方の差こそあれど同じ目的を果たせるはずです。XORのサブスクリプション費は月額2,000円だから4ライセンスまでなら割安です。5ライセンスなら同額になるけどドングル不要なので5人で同時に使えるし。

心苦しいのはXORにWindows版がまだないこと。何とか夏のうちには出したいのですが。

XORもやっとキャラ立ちできました

XOR Version 1.1をMac App Storeでリリースしました。追加機能は「囲み」と「マスク」です。

そもそもXORのVersion 1.0にはいくつもの難点がありました。

  1. 知名度が低い
  2. 有償である
  3. Windows版がない
  4. 差を見つけてくれてもすべては覚えられない

1と2に関しては地道に啓蒙活動を重ねるしかありません。3にも今しばらく時間を要します。

よって喫緊の課題だったのが4。せっかく二つのPDFの差を100%検出してくれても箇所が多ければいちいち覚えられないですよね。

そこで比較結果上で見つけた変更箇所をマーキングしたり、もう確認が不要と判断した箇所を隠したりする機能を追加しました。

他にも搭載したい機能の案はたくさんあるのだけど、ひとまずこれで実用的な最低限のツールとして成立できたと思います。

XORの使い方の紹介動画

XOR Version 1.1のリリースに伴い、使い方紹介の動画を作成しました。

動画制作は専門外でいかにも稚拙な作りだし、自分の声による下手なナレーションには我ながらがっかりするけど、なんとか要点は踏まえて紹介できているのではないかと。

よろしければ一度ご覧ください。

そして印刷業やドキュメント制作に携わっている知り合いがいるようでしたら、ぜひ紹介していただけますでしょうか。このアプリを使えばきっと彼ら彼女らのお仕事が楽になるので感謝してもらえると思います。

新機能がつきました!

XOR Version 1.1をリリースしました。変更箇所は以下の通りです。

  • 囲みの機能を追加
  • マスクの機能を追加
  • 細かい不具合を調整

囲みは「見つけた変更箇所をマーキングする機能」です。

マスクは逆に「変更がなかった箇所を覆い隠す機能」です。

なお、囲みとマスクはPDFを並べて表示した状態に戻したり、書き出したPDFやプリントアウトにも反映されます。

と、テキストで説明されても想像できないかもしれないので、こちらの動画をご覧ください。

XORは稼ぐアプリではなくコストを下げるアプリ

わずかな機能しかないXORの月額2,000円というサブスクリプション費は高いと思われますよね。

XOR Subscription dialog

例えば、Adobe Creative Cloud(コンプリートプラン個人向け)だとPhotoshop、Illustrator、InDesign、Acrobat PRO DCなどが使えて月額5,680円です。仮にこの4種類しか使わないとしても1アプリにつき1,500円弱だから激安。Microsoft Office(Office 365 Buisiness 一般法人向け)もWord、Excel、PowerPointなどが使えて月額1,080円です。

XORのサブスクリプション費が割高な金額に設定されている理由は二つ。

  • 知名度と獲得見込みユーザ数が圧倒的に違う
  • アプリの性質が違う

1. は文字通り。どうあがいても天下を取ったアプリの足元にも及ぼうはずもなく、薄利多売には踏み切れません。

2. はAdobe CCやMicrosoft Officeの各アプリが「何かを作るアプリ」なのに対してXORは「品質確保のアプリ」です。別の言い方だと「稼ぐアプリ」と「カットを助けるアプリ」ということになるでしょう。用途や目的が違うのだから価格付けも単純に倣うわけにもいきません。

商用のドキュメント制作では単純なミスの見落としであっても時として大きな問題を引き起こして余計なコスト負担を強いられかねません。

また、制作物の仕上がり具合を確認する所用時間を減らせれば、それは稼ぐための作業の一部を担っているとも言えるでしょう。

よって私としては「見込める効果と考えれば月額2,000円は安いものだ」と思っていただけるよう周知活動や機能追加を頑張るだけです。

日本以外では厳しいかも

XORはMac App Storeでリリースしたので、対応言語は日本語と英語のみだけど世界中で展開しています。

とはいえ日本以外の市場で受け入れてもらうのは難しいかと。日本では制作物の些細なミスにも神経質な傾向があるけど、外国ではもっと鷹揚だろうから。

日本では多くの分野で過剰な品質が求められるし、それが各関係者の不利益につながることも少なくないと思うものの、だからこそXORが存在価値を発揮できる余地があるとも言えるのですよね。