スムーズビズ

先日、東京都が提唱するスムーズビズ推進大賞の受賞企業への表彰式が行われました。スムーズビズはかつてクールビズを主導した小池都知事らしいネーミングですが、要するにテレワーク、リモートワーク。来年の五輪期間中の交通混雑緩和も見据えての。

そう、おそらく在宅勤務への要望は様々な分野で増えていきます。理由は出産・育児、親の介護、あるいは本人の健康問題など。働き続けたいけど通勤がネックになるという。会社側としても人手不足の中でベテラン社員を手放すのは大きな痛手なので認めることになるでしょう。

ただし、ドキュメント制作の会社でテレワークを実施するには課題があります。制作現場で最も信頼の厚いPDF比較アプリのProof Checker Proは「これさえあれば他は不要」と思えるほどの素晴らしいツールですが、1ライセンスが100万円超で、個人では手が届きません。しかもUSBドングルによるコピープロテクトがかかっているため、誰かがドングルを持ち帰ると他の人は使えなくなってしまいます。つまりProof Checker Proを使いたければ出社する必要があるわけです。

ならば、Proof Checker Proに代わるPDF比較アプリが欲しいところ。私はXORをお勧めします。XORは月額2,000円のサブスクリプション(1ヶ月の無料試用期間あり)なので気軽に導入でき、不要になれば解約できます。

App icon of the XOR

XOR

リアルタイムPDF比較ビューワ

2,000円(税込)/月
(サブスクリプション)

  • Download_on_the_Mac_App_Store_Badge_ja
  • Microsoft Store Badge

XORのメインターゲット

XOR for WindowsをMicrosoft Storeでリリースしました。

XORのメインターゲット、想定するユーザー層は例えば以下の通りです。

  • 取扱説明書の制作会社及び協力会社のスタッフ
  • 制作会社に発注するメーカーの取説担当者

というのも私の前職がその関連だったから。

ドキュメント制作では高い品質が求められます。にも関わらず、制作業務はマンパワーへの依存度が高く、業務の効率化が進んでいませんでした。繁忙期は人員を増やし、閑散期には減らすといった具合です。「正社員は切れない」なんてのは中小企業には当てはまりません。でも、業務をもっと効率的にすれば、そいういう力づくの罪作りな経営状況を幾分改善できるはずです。

よってXORは私が取説製作者だった頃に欲しいと思ったツールを具現化したものです。

とはいえ、もちろん他の現場で使っていただくのも大歓迎。印刷会社でも手頃な新旧PDF比較ツールはきっと有益なはずです。CADの図面を見比べる用途にも使えるかもしれません。

リモートワークの弱点

先日MacBook Airが故障した際に思ったことがあります。「PC1台では心もとないな」と。

近年、リモートワークという働き方が注目されています。多くは先進的なIT企業の経営陣やスタッフが実践しているようですね。情報のやりとりだけで済む業務なら、そこそこ速いインターネット回線とPCさえあれば事が足りるので、のんびりとした田舎を拠点にしたり、あえて時差が大きな欧州に住む選択をした例も聞きます。なるほど快適そうです。一つの理想かもしれません。満員電車による通勤ほど無駄なものもないと思うし。

ただし、いざPCが故障すると厄介なことになります。Windows機であれば代替品を調達しやすいかもしれないけど、Macの場合、Appleのサポートが簡単には得られないような場所に居を据えるのは不安です。流通網が発達した日本国内なら郵送の日数が必要なだけかもしれないけど、外国ではどうでしょうかね。特に途上国では。

パソコンに飲み物をこぼす人のイラスト

よって代替機も持っておくのが理想だけど、PCの故障は滅多にないことだから、むしろいざという時に柔軟なスケジュール調整がつくぐらいの立場なり実績、あるいは体制を作り上げておくのが重要ってところかな。

正社員ってオワコン?

家族を想うとき』というケン・ローチ監督の映画が12月に公開予定です。

なんとなく暖かい響きの邦題に対して原題は「Sorry We Missed You」という寂しいもの。ストーリーは、運送会社に務めていた妻子持ち男性が正社員の身分を失って個人事業主の立場で会社と再契約して働かざるを得なくなり、厳しいノルマとno-work no-payの原則から休むこともできず、劣悪な労働条件で借金もかさみ、奥さんや子供たちも巻き込まれて一家は次第に苦境に陥っていくというもの。実話ではないけど、モチーフになった悲しい出来事が英国であったようです。

本編はまだ見ていないものの、考えさせられます。もちろん移民問題が高じてBrexitにまで発展した英国と、移民を受け入れたがらず人手不足に陥っている日本とでは労働環境が違うので、そっくり同じようなことが起きるとは言えないけど、それでも他人ごとではなかろうと。

これからの日本ではおそらく「企業大合併時代」が到来します。人口減少や高齢化による市場縮小、あるいは経営者の引退などをきっかけにして同業・異業を問わず会社を統合する流れが出てくるだろうと。当然、重なるポストもあるので「合併前の会社では順風だったのに、合併後は一転してリストラ候補」といったケースも出てきます。あるいは合併ではなく廃業とかも。低失業率で人材不足と言っても、各人の経験やスキルと求人内容がミスマッチなら再就職には苦労するでしょうね。大会社勤務なら手厚い退職金がもらえるかもしれないけど、そういう人はほんの一部です。

よって今からできることは「会社に頼らない生き方を探す」かな。第二、第三の稼ぎ口を見つけて、そこそこ売り上げが立つようにしておくことでしょう。さもないと、ある日突然、辞めるか賃下げを飲むかの不自由な選択を迫られて、自分のせいではない外的要因で人生設計が狂い始める可能性だってあるわけです。

Windows 10には無料でアップグレード可能

近い将来、Windows版のXORをMicrosoft Storeでリリース予定です。対応OSはWindows 10のみとなります。

Windows 10ロゴ

ただし、IT業界以外ではいまだにWindows 7を使い続けているところも多いのではないかと。私が1年前まで在籍していた都内の大手ドキュメント制作会社がそうだったし、きっと今でもそうなんじゃなかろうか。

というのもMicrosoftは2017年までWindows 10無償アップグレードキャンペーンをやっていたものだから、今となってはWindows 10へのアップグレードは有償と思い込んでいたりして躊躇っているとか。

でも、実際のところメーカーから正規に購入したPCであれば、今でも無償でアップグレードできるはず。手順はMicrosoftからインストールイメージをダウンロードして適用するだけです。もちろんデータ類のバックアップなんかは各々で必須だけど。

詳しくは「まだ可能!Windows 10 への無償アップグレード方法【2019年版】」なんかを参照してください。

MicrosoftによるWindows 7のサポートは2020年1月14日で終了します。その後も動作はするけど、サポート切れのOSを使い続けるのはリスキーです。今時、ほとんどのPCはネットに接続されているのだろうし。

よって、例外なくWindows 10にアップグレードすべきだと思います。