重ねた状態で書き出せる?

先日、XORに対して「両PDFのページを重ねた状態でプリントアウトやPDF書き出しできるか?」というお問い合わせをいただきました。ありがとうございます。

でも、答えは残念ながら「No」。プリントアウト/PDF書き出しでは両ページが並んだ状態になります。

ただし、マーキングの機能があり、両ページを重ねて表示させた際に見つかった差分(色付き箇所)に赤い囲み線をつけたり、差異が見つからなかった箇所を白い四角形でマスクできます。

Result of comparison by xor
囲みを付けてPDFに書き出した例(クリックで拡大)

実はページを重ねた状態のプリントアウト/PDF書き出しも設計段階では検討したのですが、最終的に現在の仕様に落ち着きました。というのも、重ねた状態のページをプリントアウト/PDF化してから差異を探すより、重ねて表示した状態で差異にマーキングする方が多少効率的に思えたからです。

いや、でもプリントアウトしてのペン入れはともかく、PDFに書き出せばAcrobat Readerのアノテーション機能を使ってコメントを付与できるか。そうすれば、そのまま再修正用のDTP原稿として使えますね。だったら重ねた状態のPDF書き出し機能は有意義かも。

とはいえXORのコンセプトは「最小限の機能を少ないコストで提供」であり、開発の予算も限られていました。

でも、XORの契約数が増えればもちろん追加開発できるし、欲しい機能のアイディアもたくさんあるので、どうかご協力をよろしくお願いします。

テレワークせざるを得ませんよね

ご存知の通り新型コロナウイルスの影響がえらいことになってきました。私が楽しみにしていたイベント『CP+』や『魚JAPAN』も中止になったし、テーマパークは臨時閉園、スポーツは無観客試合、学校にいたっては突如春休みに突入とは…。

個人的な実感としてはマスク着用者こそ激増したものの、どこか遠いところの出来事のような感覚です。身近に感染者はいないから。とはいえ問題は蔓延の防止なので自分が大丈夫だったらいいというわけにはいきません。暖かくなってウイルスの感染力が弱まるようだといいのですが…。

そんなわけで望むかどうかに関わらずテレワークが重要になってきました。今はまだ様子見でも状況次第では、いよいよ踏み切らざるを得ないケースも出てくるでしょう。

差し当たりドキュメント制作における編集者やDTPオペレータが自宅で勤務する際、校正の補助ツールとしてXORの導入が有効です。人力、目視による校正より精度と効率が上がるでしょう。

XORはドングルのないサブスクリプション提供なので、状況が落ち着いたら解約できますよ。

App icon of the XOR

  • Download_on_the_Mac_App_Store_Badge_ja
  • Microsoft Store Badge

要るのは解ってるけど

XORにはまだ最小限の機能しかありません。これはひとえに予算的な理由です。開発費さえあれば搭載したい機能案がたくさんあります。

例えば以下の様なPDFがあったとします。

比較したいPDFペアの例
クリックで拡大表示

太字のリード文が1行から2行に増えていますよね。

その二つをXORで比較した際の表示はこちら。

XORによるPDF比較結果の例
クリックで拡大表示

リード文の二行目が赤くなるのは当然として、それ以降の全体も赤や青で表示されています。これでは1行追加されただけなのか、それともテキストにも何か変化が生じているのかの判別がつきません。

そこでこれらを的確に比較する機能を追加したいとは思っています。サブスクリプションの契約数がもっと伸びれば実現できるでしょう。

微妙な差の検証には向いていません

先日の page2020で弊社ブースに立ち寄られた方の中に「このアプリは画像が10μ移動したことを検出できるか?」とお尋ねになった方がおられました。答えは残念ながら「No」です。目指すところが違うのですよね。XORは主に「新旧PDFで無用な変更が生じていないか?」を確認するためのPDF比較ツールなので、描画要素の精度を検証する目的には他のアプリをお求めいただく必要があるでしょう。

さて、XORは10μの移動はもちろん微妙な差異の検出には向いていません。例えばこちらの二つのPDF紙面。

フチ無し

フチあり

両者の違いは白い矢印の黒フチの有無です。下の絵では矢印を少しくっきりさせました。

この二つのPDFをXORで比較するとこうなります。

比較結果

全体がグレー、つまり一見すると同じですね。

これを拡大表示させるとこうです。

比較結果のズーム

かろうじて赤や青が見て取れるけど、見過ごす可能性は大でしょう。

よってXORはこの手の微妙な差を探す用途には不向きです。機械的に比較しているので赤や青の発色はあるものの差が少なければ人の目ではなかなか認識できません。モニタの性能にも左右されるでしょう。

これはこのアプリの限界であり、既知の課題ながら諦めた部分です。「そもそも人が見過ごすような変化なら大きな問題になることもないだろう」と割り切って開発しました。

赤や青のピクセルを自動検出する機能をつければ解決しますが、現時点における優先度の都合からそのような機能はまだ搭載されていません。

改行したらどうなる?

XORにおけるPDF比較に対して時おり訊ねられるのが「例えばページの途中で改行があった場合、どうなるか?」というもの。「”改行された(それ以降は内容が変わらずに移動された)”と知らせてくれる」といった答えを期待してのものでしょうが、残念ながらそうはなりません。XORの比較はページを画像として比べるので改行が発生した箇所以降はすべて差分として表示されます。たまたまピッタリ合致した箇所を除いては。

よって「どこがどのように変わったか?」を望むのであれば、PDFを解析して比較するProof Checker ProのようなPDF比較アプリ(デジタル校正ツール)が相応しいでしょう。あるいはAcrobat Proか。

対してXORは「どこが変わったか?」だけを示します。これは私が制作者として働いていた際にそれでも十分有益だと確信したためです。「どこが変わったか?」は裏を返せば「どこが変わっていないかを特定できる」ということです。初校→再校→三校と段階的に完成を目指す制作では「どこかに無用な変更が生じていないか?」を簡単に確かめられるだけでも疑心暗鬼のストレスから解放され、時間短縮・コストカットに繋がります。

それに、もしアプリが「どのように変わったか」まで示してくれても、それが「その変更は意図した通りか?」は人間が確認してやる必要があります。だったら「どこが変わったか?」だけでもよかろうと。

そもそもPDFのデータを解析して比較するようなアプリの開発には膨大な費用がかかるので、月額2,000円のサブスクリプションで提供するのは到底不可能です。

xor concept animation
XORはPDFのデータを解析せずビジュアル的に比較します