Adobeが旧バージョンを切り捨てたなら

Adobe Creative Cloudは定額使い放題というだけでなく、各アプリの過去バージョンも使えるという触れ込みだったけど、ここにきてAdobeは過去バージョンの使用をできなくしたとのこと。理由はわからないものの、まあ無理もないかな。各アプリの発売後にリリースされたOS上でも動作するようにメンテし続けるのは大変だろうから。

でも、この処置の余波としてInDesignのデータの再現性の低さが懸念されています。古いバージョンのInDesignで作ったデータを最新版で読んでも、だいたいはうまくいくと思うけど絶対とは言い切れません。不具合を一つ見つけようものなら、以後はずっと疑心暗鬼が付きまといますよね。とはいえ漠然と「どこかに紛れ込んでいるかも」という観点で不具合を探せば時間がかかってしまいます。

そこでXORの出番です。XORは二つのPDFをヴィジュアル的に比較して差異を100%検出します。よって古いInDesignで作ったデータを再利用したい場合、かつてのPDFと新しく作ったPDFをXORで比べて両者の差の有無を確認するといいでしょう。

DiffPDFを試してみました(3)

DiffPDFでFROGFISH WORLDの2ページ目を比較した結果です。

まずはAppearanceモード。

DiffPDF result : Appearance

大きく変わっているけど、全体が黄色く塗られています。やはりページの背景は白じゃないとダメなようです。

そしてCharactersモード。

DiffPDF result : Characters

こちらはうまく検出してくれています。青は挿入されたテキスト、ピンクは変更された文字です。

さらにWordsモード。

DiffPDF result : Words

P.6とP.10は「……」の箇所がピンクに着色されています。でも、仮にそこに差があったとしても、どうでもいいですよね…。

Adobe Acrobat PRO DCのPDF比較機能もそうなのだけど、複数モードを使い分けるタイプのツールは少々厄介。3つのモードで得意不得意が違うなら、複合的なコンテンツでは3通りの比較をしなければならないので。

XORもやっとキャラ立ちできました

XOR Version 1.1をMac App Storeでリリースしました。追加機能は「囲み」と「マスク」です。

そもそもXORのVersion 1.0にはいくつもの難点がありました。

  1. 知名度が低い
  2. 有償である
  3. Windows版がない
  4. 差を見つけてくれてもすべては覚えられない

1と2に関しては地道に啓蒙活動を重ねるしかありません。3にも今しばらく時間を要します。

よって喫緊の課題だったのが4。せっかく二つのPDFの差を100%検出してくれても箇所が多ければいちいち覚えられないですよね。

そこで比較結果上で見つけた変更箇所をマーキングしたり、もう確認が不要と判断した箇所を隠したりする機能を追加しました。

他にも搭載したい機能の案はたくさんあるのだけど、ひとまずこれで実用的な最低限のツールとして成立できたと思います。

新機能がつきました!

XOR Version 1.1をリリースしました。変更箇所は以下の通りです。

  • 囲みの機能を追加
  • マスクの機能を追加
  • 細かい不具合を調整

囲みは「見つけた変更箇所をマーキングする機能」です。

マスクは逆に「変更がなかった箇所を覆い隠す機能」です。

なお、囲みとマスクはPDFを並べて表示した状態に戻したり、書き出したPDFやプリントアウトにも反映されます。

と、テキストで説明されても想像できないかもしれないので、こちらの動画をご覧ください。

DiffPDFを試してみました(2)

DiffPDFを別のテストデータでも試してみました。このblogで度々登場するいつもの「FROGFISH WORLD」です。

まず、一番頼りになるAppearanceモードの比較結果はこちら。

DiffPDF result : Appearance
DIffPDF Appearanceモードの比較結果

なんと両方のページ全体が黄色く着色されてしまいました。これだと何も見つけてくれなかったのと同じです。推測するに、差異を探すアルゴリズムが「背景色は白」という前提で比較しているのではないかと。

そしてCharactersモードとWordsモード。

DiffPDF result : Characters
DIffPDF Charactersモードの比較結果
DiffPDF result : Words
DIffPDF Wordsモードの比較結果

ほぼ同じですね。Charactersモードは文字単位比較なので「Yogata」と「YOGATA」の先頭の「Y」の字が差異から除外されているだけで。

そして「TROPICAL PACIFIC」という白文字のフォントの違いはどちらのモードも見逃しています。

ちなみに「TROPICAL PACIFIC」はAdobe Acrobat PRO DCのPDF比較でも見逃されてしまう箇所です。

そう、PDFのデータを解析して比較する方式だと100%の比較結果が出ないのが以前から解っていたので、「その弱点を補うアプリには需要があるはず」と踏んでヴィジュアル比較方のXORを開発してリリースしました。