PDF比較アプリ一覧

XORはPDF差異検出、PDF比較、デジタル校正支援と呼ばれる類いのアプリです。この分野はそこそこ歴史も長く、既存製品がいくつも存在しています。

XOR's App icon

そこで一覧にまとめてみました。他にもあるかもしれないので見つけたら随時追加していきます。価格は税抜きです。

Adobe Acrobat Pro DC

  • 比較方式:解析比較
  • プラットホーム:Windows/Mac
  • 価格:1,580円/月

ドキュメンテーション業界人御用達、普及率は圧倒的なので、これで事足りる方なら他のアプリは不要ですね。

Proof Checker PRO

  • 比較方式:解析比較・ヴィジュアル比較
  • プラットホーム:Windows/Mac
  • 価格:100万円超・4.2万円〜/月

ドキュメンテーション業界で圧倒的な信頼を得ている最強PDF校正ソフトウェア。Acrobatよりも高い精度の比較結果を返してくれます。ただしお値段が…。

Before After CV

  • 比較方式:ヴィジュアル比較
  • プラットホーム:Windows/Mac
  • 価格:86,400 88,000円

印刷会社における製版の現場で使われていると伺っています。

DiffPdf

  • 比較方式:解析比較
  • プラットホーム:Windows/Mac
  • 価格:$160(オープンソース版は無料?)

一説ではAcrobatよりも高精度とも言われるものの、私が試した限りでは違いは見受けられませんでした。逆に言えば「Acrobatは無料のReaderで事足りる。PROの各種機能は要らない」という方にはいいかもしれません。

WinMerge

  • 比較方式:テキスト抽出比較
  • プラットホーム:Windows
  • 価格:Free

いわゆるDiffですね。無料なのでテキストオンリーのPDF比較には最適でしょう。

PDF24 Tools

  • 比較方式:テキスト抽出比較
  • プラットホーム:Web
  • 価格:Free

無料のWebサービスという点が素晴らしいです。モード選択に「ビジュアル」があるものの私の環境では選べませんでした。また、比較結果を読み解くのはコツが要りそうです。

diff-pdf

  • 比較方式:ヴィジュアル比較
  • プラットホーム:-
  • 価格:Free(オープンソース・ソフトウェア)

XORと同じ目的のアプリです。GPLのオープンソースなのでソフトウエア開発やコマンドラインの利用に精通している人にはいいかもしれませんが、私はセットアップの途中でギブアップしました。

Brava Desktop

  • 比較方式:ヴィジュアル比較・テキスト比較
  • プラットホーム:Windows
  • 価格:37,500円〜(画像対応版/マークアッププラス)

PDF比較アプリというより、PDFの比較もできる多機能ビューワーアプリのようです。機能構成ごとにたくさんのエディションに分かれていて価格も違います。

Antenna House リグレッションテストシステム

  • 比較方式:ヴィジュアル比較
  • プラットホーム:Windows/Linux
  • 価格:要問い合わせ

PDF(出版物、画像、ビジネス文書など)を高速かつ自動で比較するシステムです。

PDF比較Finder

  • 比較方式:ヴィジュアル比較
  • プラットホーム:Windows
  • 価格:198,000円〜

おそらくCADなどの図面や帳票を比較することが目的のアプリです。

BitMatch Pro

  • 比較方式:ヴィジュアル比較・テキスト比較
  • プラットホーム:Windows/Mac
  • 価格:59,000円

解りやすい機能紹介動画がWebサイトに掲載させれているので、気になる方はご覧ください。

dproofs

  • 比較方式:ヴィジュアル比較
  • プラットホーム:Web
  • 価格:1,980円(スタンダードプラン)

オンラインで差分ファイルを作ってくれるサービス。変換エンジンは共有らしく、順番待ちが発生するようです。

XOR

  • 比較方式:ヴィジュアル比較
  • プラットホーム:Mac(Windows版は近日リリース) Windows/Mac
  • 価格:2,000円/月

当アプリです。現状、Mac版しかないけど 最も簡単に使えると自負しています。

この内、どれが最適かは個々の業務内容によって違うことでしょう。

競争は多いものの「絶妙感さえ醸し出せたなら」と見込んでいます。例えば「ちょっと費用はかさむけど、一番好きなアプリ」の座を射止められればと。

さしあたりXORが想定しているターゲット層は以下のニーズを持った方々です。

  • 二つのPDFの違いを100%見つけて欲しい
  • 違っている場所さえ指し示してくれれば十分。差異が正しい修正かどうかは自力で確かめるから
  • なるべく簡単な操作で使えるものが欲しい。コマンドラインはマニアックで馴染めない
  • オプション要らずで使えるものがいい。PDFの特性によって比較モードを変えるようなことはしたくない
  • ドングル要らず。待ち時間なしに自分のPCで使いたい
  • 納得感があれば有料でもいいが、大きな額は出せない
  • 職場でも自宅でも1ライセンスで使いたい
  • サブスクリプションがいい。休職やリタイヤすれば不要になるので

私もかつて取説の受託制作に従事していた際にそのように考えていました。中でも簡単操作は重要です。自身も含めて制作の現場にいるのはITに精通した人ばかりとは限らないし。

現状のXORは機能的にはオープンソースのdiff-pdfと大差ないし「ざわざ有料アプリを使う必要はない」と思われるかもしれませんが、以下の点を評価してご利用いただければ幸いです。

  • 馴染みやすいGUIが付いている
  • 将来的に便利な機能をもっと追加する予定

30日間無料で試用できるのでぜひお試しください。

Proof Checker PROとも併用して

XOR、Proof Checker PROとの併用も考えられますね。例えば在宅勤務の場合など。

Proof Checker Pro 5 LITEの画像

Proof Checker PROはとても素晴らしい最高峰のPDF校正ソフトウェアですが、「ドングル」と呼ばれるUSBメモリーのようなデバイスを挿したパソコンでしか動作しません。当然ですよね。1ライセンス100万円を超えるアプリの違法コピー品が流通しようものならとんでもない損害となるので堅牢なプロテクトは不可欠です。

つまり、Proof Checker PRO導入済みの大手制作企業に所属していても、職場を離れれば利用できなくなります。

もちろん他のスタッフが使わない週末だけなら申請してドングルを持ち帰らせてもらえるかもしれません。金曜日は最終退出者になって持ち帰り、月曜日の朝一に返却するような。でも、平日の在宅勤務などは誰か一人がドングルを独占するわけにもいきません。

そもそも在宅勤務が必要な状況というのは、家族の介護や看病などが主な理由でしょうから週末に限りませんよね。

というわけで、Proof Checker PROが使えない環境で働く場合、代わりのPDF比較アプリを使うのが望ましいでしょう。その場合、1ヶ月単位、月々2,000円で導入できるXORはうってつけだと思います。

例えば、在宅勤務が始まったら導入して、通常勤務ができるようになったら解約するといった契約が可能です。

XORをAcrobatと併用すれば完璧に

XORは二つのPDFをビジュアル的に比較して、差異を100%見つけ出すアプリです。

商用ドキュメントの制作過程で「意図や指示が正しく反映されているか?」はもちろん「余計な変更がなされていないか?」を確かめるために新旧PDFの比較は必要不可欠なので、工数削減のためにもいいアプリを活用したいところです。

XORの理想的な使い方はAdobe Acrobat DCとの併用でしょう。

Adobe Acrobat のアイコン

何度か書いている通り、PDFの品質確保で最も頼れる既存製品はProof Checker PROです。以前からPDF解析による比較精度の高さには定評があったものの、昨年発売されたバージョン5でビットマップ比較モードが追加され、より完璧なデジタル校正ソフトウェア(PDF比較)となりました。

とはいえ、1ライセンス100万円超のこのハイエンドソフトウェアを導入できるのは大きな組織のみ。その他の人たちにとってPDF比較の手段といえばAcrobatにの比較機能になるでしょう。

ただし、PDFを解析して比較するAcrobatではときおり差異の見過ごしが起こります。

そこでXORを併用して補わせるのがいいでしょう。PDFをヴィジュアル的に比較するXORはAcrobatのように「どのように変わったか?」は判断できない替わりに「どこが変わったか?」は確実に検出します。まったく変更されていないページを洗い出すのも簡単です。

各アプリを比較するとこの通り。

解析比較 ヴィジュアル比較
Proof Checker PRO
Acrobat
XOR

AcrobatにはPDFページを画像化して比較するモードがなく、XORにはPDFのデータ構造を解析して比較するモードがありません。

よってこの両者を併用することで、なんとかProof Checker PROに近いところまでキャッチアップできるのではないかと…。

30日の使用期間があるので、まずはお試しください。

XOR's App icon
Mac App Storeバッジ

Windows版は追ってリリース予定です。

XORのメインターゲット

私が想定するXORのメインターゲットは以下。

  • 中小零細の企業やフリーランスの個人としてドキュメント制作に携わっている人

そしてそのような人は今後増えていくと見ています。

PDF比較の重要性は説明するまでもないでしょう。日本ではちょっとした誤字脱字すら許されない風潮があるし、些細なミスでも大ダメージになりかねないので、完璧を目指したいところです。

そこで最も頼りになるアプリがProof Checker PROだけど、1ライセンス100万円超、または月々4.2万円〜なので、導入できるのは大きな組織だけです。

実は、私は約一年前まで都内の某大手ドキュメント制作会社に勤めていたものの、業績不振を受けて退職を余儀なくされました。「賃下げを飲むか辞めるか」の選択を迫られ、辞める方を選んだわけです。なにしろ、あのまま残っても会社の売り上げが急回復して私への報酬が元の水準に戻るとはとうてい思えなかったのですよね。

昨今、紙などの原材料費なども上がっているのだから、本来なら制作会社はクライアントに制作費の値上げ交渉をすべきだけど、下手に切り出そうものなら逆に単価の引き下げを求められ兼ねないので、固定費を切り詰めて乗り切るしかないと考えていたようです。正社員を最小人数に抑え、派遣やアルバイト、外注で補うのだけど、それでも持ちこたえられそうになければ、常駐の非正規雇用スタッフはもちろん、いよいよ正社員も減らさざるを得なくなります。私の退職もその過程で煽りを受けた形です。

とはいえ薄利多売のドキュメント制作業。スタッフが減ったからと仕事を断るわけにはいかないので、今後は「大手が受けた仕事を小規模な制作会社やフリーランスの個人が下請けで制作するケースが増えていく」というのが私の業界の見立て、近未来予測です。

結果、そのような制作者たちはProof Checker PROには手が出ないので、比較的安価な代替アプリを求めるはず。そこでXORも何とか一定数以上のユーザを得られれるのではないかと。

幸いなことにアプリを販売する上で、昔のようにメディアを焼いて一つずつ箱詰めし、流通網に乗せて売り上げを回収するといった経費はかからなくなったし、Mac App Storeでリリースすれば違法コピーの心配もいりません。

また、サブスクリプションが広く受け入れられてきたのも追い風です。XORを48,000円一括払いとかで売り出しても、どれほども売れないと思うから。

XOR's App icon

Mac App Storeバッジ

Proof Checker PROには敵わないけど…

PDFの新旧比較をする製品として業界内で絶大な信頼を勝ち得ているのがProof Checker PRO。PDFの品質確保に特化しているので、万能アプリのAcrobatよりも精度の高い比較結果を返してくれます。加えてプリフライトの機能も優れているので、制作受注コンペの際に「Proof Checker PRO導入済み」は殺し文句のような効力を発揮します。

Proof Checker Pro 5 LITEの画像

そのProof Checker PROもバージョン4まではAcrobatと同じくPDFのデータを解析するタイプの比較が主力機能だったけど、昨年発売のバージョン5では「ビットマップ比較モード」が加わり、より完成度の高い校正ソフトウェアとなりました。

解析方式による比較だとPDFのデータ構造や修正内容によっては要素のペアリングがうまくいかず、どうしても不正確な結果が出かねないけど、ビットマップ化してビジュアル的に比較すればそれを補えるわけです。

ただし、Proof Checker PROは高機能、高性能なプロ用のソフトウェアで1ライセンスが100万円を超えています。LE版という期間限定のライセンスプラン(3ヶ月版/12ヶ月版)も用意されていて繁忙期だけ導入するような使い方ができるものの、それでも月額4.2万円からといった価格なので、やはり中小零細な制作会社や個人での導入は難しいでしょう。

よって、Proof Checker PROを乗り物に例えるなら「ラグジュアリーな高級車」。至れり尽くせりで誰もが憧れるものの、なかなか手が届かないような。

対してXORは「電動アシスト付き自転車」かな。補助はあっても動力すら人力だし、快適さでは大きく見劣りするけど必要最小限の目的は果たせます。そして何よりも導入費用と維持費が安いという。

また、Proof Checker PROはドングル方式なので複数人で使う場合はアプリをインストールした1台のPC、もしくはドングルの方を譲り合うことになります。そのため運悪く締め切りが重なれば順番待ちが発生するわけです。

でもXORは各人が自身のMac(近い将来はWindows PCでも)で独占的に使う前提です。しかも、Apple IDが同じなら職場でも自宅でも1つのライセンスだけで利用できます。

XORは機能面ではProof Checker PROには到底敵いません。Proof Checker PROが持つ様々な便利機能の内、ビットマップ比較モードだけを違う方式で実現した感じなので。

でも、導入・維持のコスト面に限ればXORの方がお手頃です。