働き方改革とXOR

先日Youtubeを見ていたら、いわゆる働き方改革を全否定するようなセミナー風景のCMが流れました。確かに政府主導の働き方改革にはツッコミどころ満載だから解らなくもないけど、「労働環境の多様性容認」や「過重労働の軽減」といった大まかな方向性は正しいはずです。

さて、取扱説明書のような商用ドキュメントの制作においても今後は在宅勤務を希望する人が増えると思います。出産・育児、親の介護、あるいは本人の健康上の都合などで。会社には勤め続けたいけど通勤がネックになるケースですね。

介護のイラスト
介護のために在宅勤務を望む人も増えるでしょう

会社側としても人手不足の中で経験者を手放すのは得策ではないから、いずれ戻ってきてもらう前提で了承することでしょう。そのような場合、個々人ではProof Checker Pro(1ライセンス100万円超の最高峰ツール)を導入できないので、制作物の品質確保と効率化のためには代わりのPDF比較アプリが必要になります。

XORの価格は月額2,000円のサブスクリプションです。月に20日働くなら1日あたりコンビニコーヒー(S)一杯分なので、在宅勤務の個人でも無理なく導入できるのではないかと。再び通勤可能になった時は解約できるし。

最大の課題の次の課題

XORの出足が低調な理由の一番目はおそらく「知名度がない」です。これに対しては地道に周知を図るしかありません。

でも二番目の理由はちょっと厄介かも。というのも「そもそもPDF比較アプリを使う発想がない」ではないかと。だとすればXORの存在に辿り着かないか、存在を知っても有益だと思ってもらえない可能性があります。

私は横浜と千代田区の大手制作会社2社で取説制作に従事したことがあり、どちらでもProof Checker Proが使える状況でした。Proof Checker ProはPDF比較を含むデジタル校正の最高峰ツール。業界人からの信頼が厚い素晴らしい製品です。これの有無によって業務効率が大きく変わることさえあります。ただし1ライセンスが100万円を超えるため大きな組織しか導入できません。

より普及度が高いAdobe Acrobat Pro DCにもPDF比較機能があるものの、こちらの精度はProof Checker Proには及ばず、比較漏れが起きがちです。加えて、Acrobat Pro DCではなく下位バージョンのAcrobat Standard DCやAdobe Readerを使っているケースも多いかと。それらにはPDF比較機能がありません。

つまり、大手に属さない多くの制作者はPDF比較アプリなしでの業務遂行に甘んじているものと思われます。校正時はPDFをプリントアウトして、時間をかけて入念な目視確認を行っていることでしょう。

XORはそのような人たちのために開発されました。月額2,000円のサブスクリプションで最初の1ヶ月は無料なら個人事業主の方でも導入できるはず。もちろん機能の充実ぶりではProof Checker Proに遠く及ばないものの、二つのPDFの差を100%見つけるという最小限の要件は満たしています。

よって「XOR導入すれば作業効率を改善でき、月2,000円以上の効果が得られる」と知ってもらいたいところです。

App icon of the XOR

XOR

リアルタイムPDF比較ビューワ

2,000円(税込)/月
(サブスクリプション)

  • Download_on_the_Mac_App_Store_Badge_ja
  • Microsoft Store Badge

目下最大の課題

残念ながらXORの出足はまだ低調。でも理由は解っています。ひとえに「知名度がないため」です。人は知らない製品を買いようがないですからね。

加えてドキュメント制作が含まれる印刷業のトレンドは下り坂。もう盛り返すこともないでしょう。紙媒体が優先的な媒体ではなくなって久しいので。

ただし、私は時流が悪いとは思っていません。むしろビジネスチャンスはあると見ています。なぜなら状況が厳しいからこそ人々の意識がコストダウンに向かうだろうと。

業界が下り坂でも印刷物の需要が無くなることはないと思われます。ただし、単価は容赦なく下がるでしょう。その結果、業界人は今までよりも安い費用での制作を強いられます。よってコストカットに寄与する手段への需要が高まるはずです。

その用途ではXORは有力な選択肢になりうると思います。月額2,000円のサブスクリプションならローリスクで導入でき、おそらく2,000円分以上のコストカットの効果は得られるでしょう。1ヶ月の試用期間もあるので、もし気に入らなくてもその間に解約すれば費用負担はゼロです。

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XOR

リアルタイムPDF比較ビューワ

2,000円(税込)/月
(サブスクリプション)

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土曜出勤日

私が1年前まで勤めていた都内の大手ドキュメント制作会社も基本は月~金の勤務なのだけど、年に2回、土曜出勤日がありました。理由を尋ねると「メインのクライアント企業に年間休日数を合わせるため」だそうな。嘘っぽいなぁ。

仮にそうだったとしても休日数を合わせる理由なんかないわけです。夏季休暇などのタイミングを合わせるということならまだ解らなくもないけど、だとしても合理性に欠けます。

結果、その2回の土曜出勤日は「強制的に有給休暇を消費させる日」として機能していました。もちろん各々の判断で出勤してもいいのだけど、週休二日ペースを維持するにはそうするしかないわけです。

ただし入社半年以内の人は有給休暇が付与されていないため、出社しないと欠勤になってしまいます。

よって社員からはすこぶる評判の悪い制度でした。

こういう悪しき慣習を引きずっている会社からは、転職のあてがある人から順に離職していくことになります。

DTP or Web

なんとなくWebをブラウズしていたら『DTPとWebの違いとは?今からデザインを学ぶならオススメはどちら?』という記事につき当たりました。

結論は

将来性や活躍の場の広さからWebデザインをおすすめします

だそうな。まあ、妥当かな。単純に比べればWebの方が有望ですよね。 WordPressをベースにHTML、CSS、PHP、Javascriptを複合的に駆使して作り上げる作業はいかにも今時のスキルです。業種的にはIT業界に属するのでしょう。

他方、DTPは言ってみればMicrosoft WordやPowerPointの高度版。それらを商用印刷レベルに高めたような感じかと。よって印刷業界です。ITに比べればちょっと泥臭いイメージがつきまとうかな。

ただし、これからの職業という観点だとどうなんでしょうね。Web制作はDTPよりもロジカルだし市場も大きいけど、だからこそ仕事としては難しくなるかも。秀逸なテーマやプラグイン、あるいはWebサイト自動生成アプリなんかが今後も続々と登場し、表示要素を用意してカスタマイズするだけでWebサイトの大部分を作ってくれるようになりそうな気がします。

もちろんシステムに近い部分のSE的な役割は相変わらず必要とされるし、デザイナー的なWebエンジニアの需要もあるだろうけど、HTMLとCSSを組み上げるプログラマ的なお仕事は、ひたすら単価が下がっていくのではないかと。

他方でDTPはもともと作業単価が安い傾向があるものの、あまり自動化が進まなそうなので仕事としては存続し続けるでしょう。しかも1990年代の黎明期に20代や30代で始めた人がそろそろリタイヤの頃合いかと。よって世代交代にうまくはまるかもしれません。

また、個人的には、IT業界では技術革新が速く常に最新の技術を取り入れる必要がある一方で、印刷業界の方は進歩が緩やかなため、むしろ熟練がモノを言う世界という印象です。

というわけで、一概にはどちらが優位とも言えないので、自身がより興味がある方を選ぶのがいいのではないでしょうか。