このWebページではiPhone/iPadに備わっているアクセシビリティ機能の「VoiceOver(ボイスオーバー)」を有効にした際、達成したい目的別に操作方法をまとめています。
このWebページはVoiceOverのすべての操作を網羅してはいないことをご了承ください。操作方法は随時追加していきます。
もくじ
1. 要素を探して実行する
要素を探す


実行する(アクティベート)

複数の要素を次々に読み上げさせながら探す

要素を探して実行する(スプリットタップ)

「要素を探す」と「実行」の二段階のジェスチャを一まとめにできます。指一本で画面に触れたまま好きな方向に移動(スライド)して目当ての要素を見つけたら、その指を離さずに別の指で画面をタップして実行します。この操作方法は「スプリットタップ」と呼ばれています。
操作イラストでは両手の人差し指を使っていますが、片手の人差し指と中指か親指のコンビネーションの方がやりやすいでしょう。
2. 読み上げ
画面全体を読み上げる

画面全体を読み上げるには、指二本で画面のどこかを上にスワイプします。
ホーム画面でこの操作を行うと、左上から右方向にアプリ名がまたはフォルダ名が次々と読み上げられます。
読み上げを止める

読み上げを再開する

選択中の要素以降を読み上げる

3. スライダを調整する
スライダは「読み上げ速度」や「ピッチ」のように、速さや高さを調整するためのUIです。

スライダを調整する



4. ローターを活用する
ローターはVoiceOverの操作を補助する便利機能の集まりです。好きなタイミングで呼び出して、VoiceOverの振る舞いを変更できます。

例えば以下のような使い方ができます。
- 選択中の文字列を一文字ずつ読み上げる
- 選択中の文字列を個々の単語ごとに読み上げさせる
- 選択中の文字列を個々の単語ごとに読み上げさせる
- 読み上げの言語(声)を切り替える
- 前後の見出しを選択する
- 前後のコンテナ(UI要素のグループ)に移動する
- 音量を調整する
ローターに表示させる操作の組み合わせや順番はカスタマイズできます。
ローターを呼び出して動作を選択する


ローターで選択した動作を行う


ローター項目をカスタマイズする
「設定」アプリで「アクセシビリティ」>「VoiceOver」と選択してから「ローター」をタップするとローター項目をカスタマイズする画面が表示されます。ローターに表示させたい項目をタップしてチェックマークを付けてください。
チェックした項目がローターに表示されます。
ローター項目の「アクション」を実行する
「アクション」の動作と操作方法は独特です。「アクション」はローター項目をカスタマイズする画面や「読みかた」の登録画面で列挙されている項目を選んだときに実行できます。
以下はローターのカスタマイズ画面でどれかの項目が選択状態で、ローター項目の「アクション」が選ばれているときの例です。




5. ホーム画面上の操作
アプリを起動する
- 起動したいアプリを見つける
- 指一本で画面のどこかをダブルタップ
アプリを削除する
- 削除したいアプリを見つける
- 指一本で画面のどこかを下スワイプ
- 「編集モード」と読み上げられたら指一本で画面のどこかをダブルタップ
- 下スワイプ(「削除」と読み上げられるまで繰り返す)
- 確認ダイアログが表示され、アプリ名に続いて「アプリを削除しますか?」と読み上げられる
- 右スワイプを3回行って「削除」ボタンを選択
- 指一本で画面のどこかをダブルタップ
フォルダを作る
フォルダを作るには、任意のアプリのアイコンを他のアプリのアイコンの上にドロップします。
下記は「メール」アプリと「電話」アプリで新しくフォルダを作る際の例です。
- 指一本で画面のどこかをダブルタップし、その指を触れたまま数秒待つと「編集を開始しました」と読み上げられる
- 「メール」アプリを見つける
- 指一本で画面のどこかをダブルタップし、その指を触れたままにする
- アプリがドラッグ可能になるので、指をスライドして「電話でフォルダを作成します」と読み上げる箇所を見つけたら指を離す
フォルダ名は自動的に付けられますが、自由に変更できます。
フォルダを開く(フォルダの内容にアクセスする)
- 開きたいフォルダを見つける
- 指一本で画面のどこかをダブルタップ
フォルダを閉じる(フォルダの外に出る)
- ホームボタン(ホームボタンがないiPhoneではサイドボタン)をクリック
アプリをフォルダに入れる
下記は「メッセージ」アプリを作成みの「コミュニケーション」フォルダに入れる際の例です。
- 指一本で画面のどこかをダブルタップし、その指を触れたまま数秒待つと「編集を開始しました」と読み上げられる
- 「メッセージ」アプリを見つける
- 指一本で画面のどこかをダブルタップし、その指を触れたままにする
- アプリがドラッグ可能になるので、指をスライドして「コミュニケーションフォルダの上にあります」または「コミュニケーションフォルダの中にあります」と読み上げる箇所を見つけたら指を離す
アプリをフォルダから外に出す
下記は「コミュニケーション」フォルダから「メッセージ」アプリを出す際の例です。
- 「コミュニケーション」フォルダを開いて「メッセージ」アプリを見つける
- 指一本で画面のどこかをダブルタップし、その指を触れたままにする
- アプリがドラッグ可能になるので、指をスライドして「コミュニケーションフォルダの外にあります」と読み上げる箇所を見つけたら指を離す
6. VoiceOver対応アプリを開発したい
アプリをVoiceOver対応にするためには、いくつかの必要条件があります。例えば、すべてのUI要素を読み上げ対応にするとともに、画面を見ずとも操作できるように解りやすい並びにする配慮が必要になります。
詳しい要件はAppleの公式ガイドをご参照ください。