
8. PDF制作を発注する皆様へ
印刷物や配布用PDFの制作を外部の業者に発注する立場の方々も当然ながらおられます。例えば取扱説明書はメーカーで内製することは少なく、多くが外部の制作業者に委ねられていることでしょう。
通常、それらの制作物が完成するまでには発注側と制作業者との間で仕上がりを確認する工程が何度か発生しますが、業者から提出されたPDFに修正ミスや修正漏れがあることに気づかずに世に出してしまうと、あとで余計なコストが発生しかねません。
そこで下記のような処置を取ることをお勧めします。
- 制作業者に変更箇所一覧を提出させる
- 自社でもXORを導入する
制作業者に"変更箇所一覧"を提出させる
印刷物や配布用PDFの制作を外部の制作業者に発注する際は、仕上がりのPDFだけでなく変更箇所一覧を必ず提出するよう依頼するといいでしょう(2回目以降の提出時)。
そうすることで、制作会社は提出するPDFに修正ミスや修正漏れが含まれていないかを入念に確かめるので制作物のクオリティが上がります。
その結果、自社側の確認作業の所要時間、つまり人件費を減らせます。
制作において特に見逃されがちなのが「無用な変更の混入」です。例えば、新たな要素を追加する際にレイアウト調整が必要になり、何かの要素を暫定的に移動させたまま戻し忘れたようなケースです。
DTP原稿の修正指示には「〇〇という要素を追加」とあるので、追加要素が正しく追加されているかには注意がいくものの、付随して発生した変更は見逃されるかもしれません。そして修正後のPDFだけが提出される場合、不具合が混入した状態になります。
でも、変更箇所一覧の提出も必須なら「修正指示がすべて正しく反映されているか?」の確認だけでなく「すべての変更箇所の洗い出し」がなされ、修正される可能性が高まります。
自社でもXORを導入する
例えば、数多くの製品を展開するメーカーなら取扱説明書の制作発注が通常業務の一つであり、品質の確保を制作業者任せにせず、自分たちでも仕上がりをしっかり確認していることでしょう。
その場合、XOR(Mac/Windows)が助けになります。XORは月額2,000円のサブスクリプションなので、必要な月だけ導入できます。