
4. お勧めワークフロー
多くの制作案件では、DTPオペレータと編集者の組み合わせで勧められていることでしょう。
それぞれにお勧めするワークフローは以下になります。
DTPオペレータのワークフロー
DTPオペレータは以下の通りに作業を進めることをお勧めします。
(ただし、第二校以降または流用新規の場合です。初校の段階では差分を比較するPDFがないので)
DTPオペレータのワークフロー
- 編集者から修正用のDTP原稿を受け取る
- DTP原稿に従って修正に取り掛かる
- XORを用いて修正前と修正後のPDFを比較する
- XORで「Unchanged」と表示されたページとDTP原稿を付き合わせる
- DTP原稿の該当ページに修正指示がなければOK
- 正修正指示があれば再修正し、3. に戻る
- XORで見つかった差分箇所とDTP原稿を付き合わせる
- DTP原稿に修正指示があれば修正内容が正しいかを確認。修正内容が正しければOK
- 修正指示がなければ無用な変更なので修正前の状態に戻し、3. に戻る
- DTP原稿の個々の修正指示とXOR上で見つかった差分箇所を付き合わせる。
- XOR上に変更箇所があれば修正内容が正しいかを確認。修正内容が正しければOK
- 修変更箇所がなければ修正漏れなので修正前の状態に戻し、3. に戻る
- すべての差分箇所がDTP原稿通りに修正されていると確認できたら修正後のPDFを編集者に提出する
5. と6.は一見同じ作業にも見えますが両方とも必要です。 もし5.の工程を省くと無用な変更の混入を発見できないかもしれません。 同じく6. を省くと修正漏れを発見できないかもしれません。
DTPオペレータは自身が修正を行うため「正しく修正したはず」という先入観が働き、仕上がりの自己チェックが甘くなりがちです。
そこでDTP作業後にXORを用いて以下を確認すれば、自身が見逃していた不具合に気づけます。
- 成果物のPDFにDTP原稿に指示がない無用な変更が残っていないか?
- 修正内容は正しいか?
- 修正漏れはないか?
編集者のワークフロー
編集者は以下の通りに作業を進めることをお勧めします。
(ただし、第二校以降または流用新規の場合です。初校の段階では差分を比較するPDFがないので)
- 修正用のPDF原稿を作成し、DTPオペレータに修正を依頼する
- DTPオペレータの作業完了を待ち、修正後のPDFを受け取る
- XORを用いて修正前と修正後のPDFを比較する
- XORで「Unchanged」と表示されたページとDTP原稿を付き合わせる
- DTP原稿の該当ページに修正指示がなければOK
- 正修正指示があれば再修正し、3. に戻る
- XORで見つかった差分箇所とDTP原稿を付き合わせる
- DTP原稿に修正指示があれば修正内容が正しいかを確認。修正内容が正しければOK
- 修正指示がなければ無用な変更なので修正前の状態に戻し、3. に戻る
- DTP原稿の個々の修正指示とXOR上で見つかった差分箇所を付き合わせる。
- XOR上に変更箇所があれば修正内容が正しいかを確認。修正内容が正しければOK
- 修変更箇所がなければ修正漏れなので修正前の状態に戻し、3. に戻る
- すべての差分箇所がDTP原稿通りに修正されていると確認できたらクライアントへの提出準備に取り掛かる
5. と6.は一見同じ作業にも見えますが両方とも必要です。 もし5.の工程を省くと無用な変更の混入を発見できないかもしれません。同じく6. を省くと修正漏れを発見できないかもしれません。
XORを使うことでDTPオペレータによる自己チェックの精度が上がるものの、時には修正指示の意味を取り違えている場合などもあるため、編集者によるダブルチェックも必要です。
そこで、編集者用とDTPオペレータ用、双方のPCにXORを導入して、いつでも自分専用に使えるようにしておくことをお勧めします。