BitMatch Premium

page2020の最終日、弊社のブースにエコーインテック株式会社のコンテンツ事業部部長の方が来訪されました。名乗られるまで解らなかったものの、BitMatchを提供しておられる会社の方です。失礼しました。商品名の方しか覚えていなくて。

BitMatchはXORと同じコンセプトのPDFを画像化して比較するアプリの先駆者。この方式なら比較漏れが発生せず「無用な変更が起きていないか?」の確認に使えるので実に有益。機能面でもBitMatchはXORの何歩も先に進んでいる感じです。私もXORに足したい機能案はたくさんあるのですが、それらを実現するにはある程度実績を作らないと

なお、ブースではBitMachiの開発経緯的なこともお話ししていただけました。当初社内ツールとして開発して運用していたところ、他社からの引き合いもあり商品化して、BitMacth → BitMach Proとして発展し、このたびはBitMacth Premiumがリリースされたとのこと。素晴らしい。4月末までは特別割引キャンペーン中です。

BitMatch Premium

BitMatch Premiumのキャンペーン

私も制作会社にいた頃にBitMachの存在を知っていたなら社内で導入を働きかけていたと思います。でも、実際の導入は無理だったかな。業務効率を確実に上げる大型液晶モニタの購入申請さえあっさり却下されたし(その部署では15インチモニタ2台が標準的な環境でした。いまどき24インチモニタなんて12,000円〜だし、向こう何年も使えるのに…)。かと言って数万円もする会社の仕事用ツールを自腹で購入する決断ができたかは怪しいところです。

また、コンテンツ事業部部長とお話しする中で「いまだに世の中の多くの制作現場ではプリントアウトした校正紙ベースの手作業、目視による校正が行われている」とも伺いました。これは私には励みになります。いわゆる「まだ靴を履く習慣がない人たち」が多いのだから。

駆け出しアプリのXORをすでに多くの実績を重ねておられるBitMatchの競合製品と言うにはおこがましいのですが、そのようにまだPDF比較アプリを導入していない潜在的な顧客層に対して共にアプローチしていかれたなら幸いです。

ちなみにXORはBitMachよりもパーソナル、もしくはテンポラリーな利用を想定しています。大まかに言えば企業向けにはBitMatch、個人にはXORという棲み分けが順当でしょうかね。

page2020終了

2/5(水)〜7(金)に池袋のサンシャインコンベンションセンターで開催されたpage2020が無事終了しました。来場された皆さま、主催のJAGAT関係者の方々、近隣ブースの出展者各社にお礼申し上げます。

page2020のFROGFISH合同会社ブース page2020のFROGFISH合同会社ブース

ただし、pageに初めて出展してみた私の感想は「当てが外れた」です。なにしろブースを素通りされる来場者の割合が圧倒的に多くて。もちろん最大の理由は知名度の低さと展示物の訴求力不足ですが、こうも歩留まりが低いものかと。来場者の総数は約67,000人と発表されたものの、ブースに立ち寄ってくださる人の割合はその1/1,000といった感じだったので。

もちろん中にはXORのアイコンが入ったプリントアウト持参で名指しで来訪してくださる方もおられ、とても有り難かったのですが残念ながらごく少数でした。

まあ、ひとえに印刷業界といっても業種は様々で、当然来場者の関心事も異なるはずです。そこはどうにもなりません。

また、私が想定していたターゲット層は比較的小規模な印刷会社や制作会社で制作業務を担っている方々や個人事業主的なの制作者だったのだけど、その割合が少なかったのかもと推測します。何しろ制作者は日々の業務に追われていて展示会見学どころではないのだろうと。会社が池袋から近かったり、自宅がその方面でもなければ、わざわざ多忙な業務を切り上げて見学に行こうとは思わないのも当然です。私も制作会社勤務の頃はそうだったから。

事前には「6万人以上の来場が見込める国内最大の印刷業界向け総合イベント」への出展は新新アプリの周知の場として魅力的に思えたけど、私のような立場だと出展しても効果が乏しいと痛感しました。よってこの形態での出展は今回限りになるでしょう。

XORの周知、販促活動には別の方法で臨む必要があるようです。

XORによる品質確保

本日はpage2020の最終日。聞くところではもっとも人出が多い日とのこと。午後に会社を出て見学し、そのまま帰宅するというパターンが多いそうで。

page2020

さて、PDF比較アプリを使えば制作物の品質確保に有利なことは業界の方なら簡単に理解できるでしょう。

最後発製品であるXORに特別変わった機能はありません。比較したい両ページを画像化して差分を取るオーソドックスな方式を採用しています。

よってXORのセールスポイントは機能面ではなく「導入のしやすさ」です。早い話がお値段ですね。月額2,000円のサブスクリプションなら誰でも手が届くかと。不要になれば解約できるし再契約も自由です。

例えば、多くの制作は編集者とDTPオペレータが組んで行いますが、オペレータは自身が修正したため、どうしても確認が甘くなりがちです。そこでXORを使って修正前と後のPDFの差分を取れば客観的な視点が得られ、編集者との間での出戻りを減らせます。

さらに編集者もXORを使ってオペレータが仕上げたPDFを確認すれば、ダブルチェック体制が出来上がります。

つまり品質確保には、制作スタッフ全員が自身のPCにインストールして、順番待ちなどを気にせずいつでも好きなだけ利用できるPDF比較アプリが有効です。

誰でも使える、いつでも使える

本日はpage2020の二日目です。私の説明も少しずつ上達しているのではないかと。page2020に来場される方は、ぜひ4FのBT-08ブースを訪ねてください。

page2020

さて、page2020におけるPDF比較アプリ『XOR』のキャッチコピーは「誰でも使える、いつでも使える」。「高性能なアプリを全員ででシェアするよりも、シンプルなアプリをスタッフ全員がいつでも使えた方が効率的なはず」という思想によるものです。

誰でも使える

定義は以下。

  • 手頃な導入コスト
  • Mac & Windows
  • 簡単操作

いつでも使える

定義は以下。

  • 自分専用
  • 場所を選ばない

そのため、XORはMac App StoreおよびMicrosoft Storeにおける月額2,000円のサブスクリプション提供です。1ヶ月の無料試用期間もあります。

加えて同一のアカウントであれば、会社でも自宅でも出先でも使えます。この先、在宅勤務を望む人、それを余儀なくされる人は増えると思うのですよね。

その点については改めて書きます。

なぜXORを開発しようと思ったのか?

本日からpage2020がスタート。期待通りにPDF比較アプリ『XOR』が注目を集められているかは、これを書いている時点では解りません。

page2020

さて、これを機に初めてこのblogを訪れる人が増えると踏んで、私がPDF比較アプリ『XOR』を開発しようと思ったきっかけを改めて書きます。

私は2018年まで都内のドキュメント制作会社で取扱説明書の制作に携わっていました。その会社では有名なPDF比較アプリ(デジタル校正ツール)を導入済みだったものの、USBポートにドングルを刺したPCでしか起動できないため、時折順番待ちが発生していました。

そこで待っている時間を有効活用すべく別の案件に取り掛かったら、いざ自分に順番が回ってきたときに手が離せないなんてことも。あるいは、自分が他者を待たせる立場になるのもプレッシャーです。PDF比較アプリでの検証が終わってドングルを明け渡した後に、またチェックしたい箇所が見つかった場合も「返してくれ」とは言えないし

それに、ドングルをシェアするタイプのアプリだと立場によって使いづらい空気感が醸成されたりもします。部署内の重鎮的な編集者は遠慮なく使うけど、年数が浅い人や非正規雇用のスタッフ、DTPオペレータの面々などは使わないのが当たり前のような。もちろん誰も使用を禁止されていないのだけど、何となく遠慮してしまいがちになったりして。

よって私が得た確信は「高性能なアプリを全員でシェアするよりも、機能はシンプルでもいいからアプリを全員がいつでも使えた方が効率的なはず」でした。

ただし、その条件に合うアプリが見当たらなかったので自分で作ろうと考えました。

つまり、XORは私が印刷物(とりわけ取扱説明書)の制作に従事した経験をもとに開発したアプリです。