闇営業と対価について

芸能界では、いわゆる闇営業が波紋を広げています。会社を通さない営業活動自体は複業みたいなものだから、税務等が適切ならば問題ないかと(まあ、申告してないんだろうけど…)。よって反社会的勢力からの金銭受領こそがポイントですね。いわば美人局の被害みたいなもので、知らなかった当事者達には気の毒な気もするけど、もはやそういう助平心さえ許されない時代なのでしょう。

ただし、吉本興業所属の芸人たちが会社を通さない営業に走る理由として「ギャラが安い」という話をよく聞きます。ではなぜそうなのでしょうか。想像するに以下の二つ。

  • 吉本興業では実績でギャラの配分率が変わり、若手には渋い
  • 単純に吉本興業が仕事を安請負してしまう

そしておそらく後者の色合いが強いのではないかと。「赤字覚悟でお仕事させていただきます」的な営業が慢性化していて、そもそも労働に見合うだけの対価を得ていないものだから、必然的に芸人への分け前も最小限になってしまうという。競争も多いわけだから解らなくもないけど、それをやってしまうと歪みがあちこちに出てきます。

私は芸人ではないけど、似たようなケースを体験しました。1年前まで在籍したドキュメント制作会社では、「1ヶ月間26万円ぽっきりで取説の制作案件を依頼し放題」なんて条件でとある企業と契約を結んでしまっていて。しかもそのクライアント企業は200種余の自社製品を持つ建材メーカー。それらの多くは様々な理由で仕様変更がなされるため、ひっきりなしに取説の改版や新作の依頼が入ります。

よって専任の編集者を置いただけでも予算オーバーなのに、DTPオペレータや営業スタッフの経費も発生するので、仕事をすればするほど赤字が膨らむ事態に陥っていました。

さすがに儲かっていないからと月々の給料が減らされることはなかったけど、ある時ついに赤字体制が問題となり、かといって制作代金の値上げ交渉などはできず。結果、その部署では何人ものベテランスタッフが立て続けに退職することに。会社としては戦力的に大きな損失となったはずです。

つまるところ、目先の安易な手段に頼ってはいけないということでしょう。きっと手痛いしっぺ返しがくるので。

QuarkXPressに切り替える主な10個の理由

QuarkXPressに切り替える主な10個の理由というPDFが公開されています。もちろんInDesignからの移行を想定したものです。

QuarkXPressに切り替える主な10個の理由.PDF

もはやDTP界はInDesign一色になった気もするけど、かつてはQUARK XPRESSがその地位にありました。

仮にこの新QUARKが優れものだったとしても、制作データのやり取りを考えると自分だけQUARKってわけには行かなそうですが、自身で制作方針を決められる立場の人なら導入を検討してみる価値はあるかもしれません。InDesignデータ(IDML)のインポート機能も搭載されているので。

XORのアイコン

先日、NBAのドラフト会議で八村塁選手が一巡目指名されました。

さて、XORのアプリアイコンはどことなくバスケットボールに似ています。

XOR appicon_128

これは、アプリやWebサイトのメインのカラーを赤みの強い朱色に、アイコンを円形にしようと決め、「XOR」の三文字をあしらった結果、バスケットボールに似てしまいました。

Windows 10には無料でアップグレード可能

近い将来、Windows版のXORをMicrosoft Storeでリリース予定です。対応OSはWindows 10のみとなります。

Windows 10ロゴ

ただし、IT業界以外ではいまだにWindows 7を使い続けているところも多いのではないかと。私が1年前まで在籍していた都内の大手ドキュメント制作会社がそうだったし、きっと今でもそうなんじゃなかろうか。

というのもMicrosoftは2017年までWindows 10無償アップグレードキャンペーンをやっていたものだから、今となってはWindows 10へのアップグレードは有償と思い込んでいたりして躊躇っているとか。

でも、実際のところメーカーから正規に購入したPCであれば、今でも無償でアップグレードできるはず。手順はMicrosoftからインストールイメージをダウンロードして適用するだけです。もちろんデータ類のバックアップなんかは各々で必須だけど。

詳しくは「まだ可能!Windows 10 への無償アップグレード方法【2019年版】」なんかを参照してください。

MicrosoftによるWindows 7のサポートは2020年1月14日で終了します。その後も動作はするけど、サポート切れのOSを使い続けるのはリスキーです。今時、ほとんどのPCはネットに接続されているのだろうし。

よって、例外なくWindows 10にアップグレードすべきだと思います。

ビル・ゲイツ氏最大の過ち

Windowsの生みの親であるビル・ゲイツ氏が犯した「過去最大の過ち」とは?なる記事が公開されました。動画もあります。

彼が言う最大の過ちとは「MicrosoftがAndroidのようなものを生み出さなかったこと」だそうな。加えて「Apple以外のOSというのはたったひとつの余地しかない」とも。なるほどね。

とはいえ、MicrosoftがAndroidよりも優位にモバイル向けのOSを展開できたかというと疑問です。実際、MicrosoftはWindows CE、Windows XP Tablet PC Edition、Windows Phone、Windows 10 Mobileなんかに手を出していたわけだから。

つまりMicrosoftはGoogleに出し抜かれたわけではなく、単純に競争に負けただけですね。方針が定まらず、Appleが切り開いたスマホの時代に足並みを揃えられなかったのだから。

よってAndroidのようなものを「生み出さなかった」のではなく「生み出せるはずもなかった」ということでしょう。