小泉Jr.は雇用規制を強化したいらしい

自民党総裁選を争っている小泉進次郎議員が打ち出した解雇規制の緩和(後に解雇規制の見直しと訂正)に対して私はどうにもモヤモヤした思いを抱いていました。

でも、BSフジの9月20日(金)の番組で国民民主党の玉木雄一郎代表が私のモヤモヤの正体をうまく言い当ててくれました。「企業が社員を解雇しやすくする代わりに企業側にリスキリングや再就職支援を義務付けるのは、むしろ解雇規制の強化なのでは?」と。

そうですよね。リスキリングは会社の将来を支えてほしい社員のスキルアップを図るもので、辞めてもらう社員に会社がリスキリングのプログラムを行うのは変な話だろうと。

よってリスキリングを法的に義務付けても、せいぜい修了時に難しいテストを課して「及第レベルに達しなかったので辞めていただきます」という解雇の成立条件として使われるのがオチです。それって労使どちらにとってもいい話じゃないですよね。

まあ、再就職支援の方は解らなくもないか。勤務時間内に再就職活動ができるなら退職勧告を受けた社員にとってメリットはありましょう。でも、利用できる再就職支援サービスは会社側が選択したものに限られるはずで、ともすると選択肢が狭まります。

というわけで、総理大臣を見据えた政治家が打ち出す政策としては、企業におかしな付帯条件を付けて解雇規制を見直す前に、「ひとたび正社員の身分を失えば人生が途端に不利になる社会」という今の日本の風土を変えた方がいいです。

例えば以下。

リカレント・リスキリングに取り組んで、
その成果を生かして再就職することを条件に

失業保険の給付を手厚くする

これなら有望産業や人手不足の業種への再就職を促せます。

そうして離職が必ずしも不利にならず、転職が今よりもポジティブに受け止められる社会を目指すと。

その上でなら、金銭解雇などの解雇規制の緩和策も受け入れらやすくなるでしょう。

なぜトランプ政権時はウクライナ戦争がなかった?

教えてニュースライブ正義のミカタ

9月14日放送分の『教えて!NEWSライブ 正義のミカタ』を見ていたら、先日の米大統領候補テレビ討論会の話題で、ほんこん氏が海野素央明大教授に対して喧嘩口調で食ってかかっていました。

バイデン&ハリス政権の時になぜロシアがウクライナを攻めたのですか?
トランプの時には何もなかったじゃないですか?

と。

なるほど、ほんこん氏がマスメディアから腫れ物扱いされるわけだ。愉快なトークの実力は高いのに政治が絡むと途端に扱いづらくなるからな。

で、ほんこん氏の問いに私が答えるなら「知らない。プーチンに訊いてみて」です。真面目な海野教授はムキになってどうにか答えようとしてたけど、結局はそういうことでしょう。

ほんこん氏やトランプ推しの連中は「トランプ=平和的」と間接的にアピールしたいのだろうけど、もしトランプ政権に第二期があったとして、ロシアのウクライナ侵攻が起こらなかったかは誰にもわからない話です。

また、藤井聡京都大学教授は「ハリス側は理想主義でトランプ側は現実主義」と言ってたけど、それもニュアンスが違う気がします。むしろ「秩序を重視する勢力と手段を選ばない勢力」と言った方が私にはしっくりきます。

だいたい米国大統領とは多くの人々の尊敬を集めるロールモデルであるべきだと思うのだけど、自分に幼い子供や孫がいたとして「トランプみたいな大人になりなさい」と言う人がどれだけいるでしょうかね?

なのに米国民の平均寿命よりも高齢な上に、テレビ討論会で「移民がペットの犬猫を食っている」なんて言い出すトランプが共和党の大統領候補に3回連続で選出されることが異常すぎます。

リスキリングを条件に解雇規制を緩和するって?

小泉四世こと小泉進次郎衆議院議員が自由民主党総裁選への出馬を正式に発表しました。

小泉進次郎衆議院議員

彼が打ち出した政策案の内、私が気になったのは「リスキリングを条件に解雇規制を緩和する」というもの。日本経済を活性化させるべく労働市場の流動性を高めたいのだろうけど、これ、悪手です。

まず、よく言われる「大企業では社員の解雇が難しいから雇用の流動性が高まらない」は幻想です。なぜならコストカット経営が根付いた日本では企業が正社員を解雇しても、次に正社員を雇うとは限らないので、解雇のしやすさでは雇用の流動性の向上は担保されません。

そればかりか解雇規制を緩和すれば、理論上、経営者が特定の社員に対して「割増退職金を受け取って辞めるか、それとも賃下げを呑むか?」と迫れるようになります。結果、転職市場で不利な中高年、あるいは住宅ローンや子供の教育費負担を抱えているなどでキャリアを途切れさせたくない社員がますます経営者の顔色を伺って働かざるを得なくなります。賃上げ交渉なんてもってのほかです。

解雇に際して企業には社員へのリスキリングを義務付けるにしても、取り組んだ社員がどういう成績や成果をいつまでに達成すれば解雇対象から外れるのかも曖昧です。というか、企業ではリスキリングに費用を割くにしても、辞めてほしい社員ではなくそれ以外の社員のスキルアップに投資したいはずだから、同一労働同一賃金の話と同様、経営者側の匙加減次第のリストラ手段として使われかねません。

中には「まともな企業ならそんなことはやらない」と言う声もあるかもしれないけど、経営難になった企業はなりふり構わないものです。企業全体が倒産危機に見舞われずとも、部門ごとの統廃合などは十分ありうるし、その都度人員調整は発生します。

そもそも解雇規制の緩和ってのは「希望退職を募れば他社でも通用する辞めてほしくない人まで辞めるから、名指しで首切りができるようにしてほしい」という経営者のエゴであり、有望な人に十分な処遇をせず、戦力外の人材にも適切な選択肢を示せなかった怠慢企業を利するものです。

それに、転職はそもそも労働者にとってのベネフィット追求の機会であるべきなのに、その決定権を企業側に与えるのは本末転倒な話。それよりも正社員の身分を失っても不利にならない社会を目指すのが正攻法。リスキリングとセットにすべきは失業保険の方でしょう。有望産業や人手不足が顕著な分野のリスキリングに取り組む人には失業保険の給付を手厚くするような。つまり、企業が社員を辞めさせやすくするのではなく、個々の社員が自発的に転職しやすくすると。

まあ、それだと会社側が辞めさせたい社員を選べず、辞めて欲しくない人材に去られる可能性もあるけど、そこは引き止められない企業側の責任です。

だいたい企業が用意するリスキリングメニューはその企業が展開する事業に関連するものに限られ、産業間の人材供給の最適化にはならないけど、失業保険とセットのリスキリングであれば、個々の労働者が自身の判断で科目を選べるし、国としても労働力を手厚くしたい産業への人材供給を強化できます。

よって、失業保険の拡充などで社員が会社を辞めても収入が極端に下がらない状況が作れたなら、解雇規制を緩和してもいいでしょう。でも順番を間違うと、労働者はますます保守的になって今の企業にしがみつくので、労働市場の流動性は一向に高まらないでしょう。

ANAマイレージ→Vポイント移行の注意点

私は日々の支払い(クレジットカード&QUICPay)でANAマイレージを貯めているのですが、来月1,280マイルが失効します。再来月は3,860マイル、その次の月も3,338マイルが失効予定です。

そこで過去に書いた「ANAマイレージをamazonで使うには」の方法でVポイントに移行させようと思いました。交換レートは10,000マイル→10,000ポイントです。

ANAマイレージ→Vポイントへの交換レート

でも、手続きを進めると驚いたことが。交換レートが10,000マイル→5,000ポイントに半減しています。

ANAマイレージ→Vポイントへの交換レート(半減)

何事かと訝ったものの、上図ピンク枠の下の赤字箇所に説明が書かれていました。

同一年度内(4月1日~翌年3月31日)での交換口数の累計が2口までの場合と、3口以降の場合では、交換レートが変わります。詳しい交換単位につきましては、「3口以降の交換レートについて」をご覧ください。

だそうな。そういや今年はすでに2回交換したので次は3口目になるわけだ。そのためレートが半減ということらしいです。そんなルールがあるとは知りませんでした。まあ、それでも失効するよりはマシだけど何だか損した気分。

というわけでANAマイレージ→Vポイントの移行は年に2回以下に抑えべきですね。加えてマイル数は多めに移行させておくといいでしょう。

私の場合、今秋ぐらいには海外旅行に行かれるかと思って、特典航空券に替えられるよう移行するマイル数を控え目にしたのが仇になりました。結局、海外旅行には行かれていないし。

ANAマイレージをamzonで使うには

ANAマイレージカード

ANAマイレージを使ってamazonで買い物する手順を書きます。

というのも、コロナ禍が明けてからも円安が大きく進んだので私は長らく海外に行かれておらず、日常のカード支払いで溜まったANAマイレージが続々と失効していくので何とか有効活用しようと。例えばamazonでの買い物に使えると便利ですよね。

手順は少々冗長だけど、以下の通りです。

1. ANAマイレージをVポイントに交換する

ANAマイレージをamazonの支払いに充てることはできないので、ANAマイレージのサイトで一旦Vポイントに交換します。

ANAマイレージをVポイントに交換

ポイント交換には数日かかるので、その間に2.以降の手順を進めてください。

2. Vpass対応のクレジットカードを用意する

Vポイントをamazonで使うためにはVpassを仲介させる必要があります。

Vpassは三井住友銀行のサービスなので三井住友カードが必要です。私は持っていなかったので新しく作りました。ちなみに年会費は無料です。

三井住友カード

なお、オンラインで手続きをすると即座にバーチャルカード(インターネット決済専用カード)が発行され、一週間ぐらい経つと物理カードが送られてきます。それぞれカード番号が違うので、別々のカードという扱いのようです。

3. Vpassに三井住友カードを登録する

三井住友カードを作っても自動的にVpassアカウントが作られるわけではないらしく、自身でVpassサービスにアカウントを作り、三井住友カードを登録する必要があります。バーチャルカードは限度額が10万円なので、物理カードの方を登録した方がいいかもしれません。

以下のサイトの「お手続きへ進む」をクリックしてVpass登録の手続きを行なってください。

Vpass登録

4. VpassとVポイントを連携させる

以下のサイトを参考にVpassとVポイントを連携させてください。

モバイルVカードを連携する(ID連携)

VpassのWebサイトやスマホアプリでVポイント残高が表示されるようになれば成功です。

Vpassアプリ上のVポイント残高
Vpassアプリ上のVポイント残高

なお、VポイントはVpassのWebサイトでamazonギフトカードに交換できるものの、その場合は1.0pt→0.8ptに目減りしてしまうので、5. 以降の手順を踏んだ方がお得です。

VpassにてVポイントをオンラインギフトに交換

5. amazoの支払い方法に三井住友カードを登録する

amazonのサイトにアクセスして「アカウントサービス」の画面に進み、「お客様の支払い方法」をクリックてください。

amazonの「お客様の支払い方法」のボタン

「Amazonウォレット」の画面が表示されるので「支払い方法の追加」をクリックしてVpass登録したクレジットカードを設定してください。

6. VpassにログインしてVポイントを充当する

おそらくここが要点です。これをやらないとamazonで買い物した時にVポイントが使われず全額クレジットカードの支払いになるかと。

6-1.

PCでVpassのwebサイトにログインしている場合、MyページのVポイント欄の「照会・交換」をクリックし、次の画面で「ポイント有効期限」をクリックしてください。

スマホのVpassアプリならVポイント残高の右側の「>」をタップしてください。

次のような画面に切り替わります。

Vpass ポイント履歴紹介画面

6-2.

左端の「ポイント交換」のタブをクリックしてください。

「ポイント交換」のページに切り替わります。

Vpass ポイント履歴紹介画面

6-3.

下にスクロールして「お支払い金額にキャッシュバック(充当)」をクリック(タップ)してください。

Vpassお支払金額にキャッシュバック(充当)ボタン

6-4.

下にスクロールして「お支払い金額にキャッシュバック(充当)」をクリック(タップ)してください。

Vpassキャッシュバックボタン

6-5.

説明は不要でしょう。任意の額のVポイントを充当してください。

翌日には充当が完了し、その分のVポイントが消えているでしょう。

7. amazonで買い物する

amazonで買い物をし、支払い方法に 5. の手順で登録したVpass対応のクレジットカードを指定してください。

これでANAマイレージ→Vポイントによるお買い物が成立します。